思い出いろいろ 第2回

東京の思い出 その3 雑草の名前はヤブガラシ

住んでいた五反田の家の近くの空き地に生えていた雑草がずっとアタマから消えなかった。その花か実を忘れられないで何十年も生きてきた。なんという名の草なのかずっと疑問に思っていた。よく見る草だとはわかっていたが、調べ方がわからなかった。
それが数年前にうちの近くの長堀通りで見つかった。長堀通りの中央に遊びのある草地ができた。最初はきれいに整地してあったがいつのまにか雑草の王国となって、わたしを含めて近くの雑草好き(わたしが知っていたのは1人)が喜んだ。野バラ、レンゲ、スミレ、カラスノエンドウ、ハコベ、ホトケノザ、オニタビラコ、ヒメジョオン、などが咲き、ヘビイチゴが実った。ツクシもたくさん伸びていた。季節が移ると赤まんま、月見草がいっぱい。どこからかタネが飛んできたのかハーブも生えていた。

初夏になると先に書いた雑草とともにヤブガラシがあった。これは折って帰り図鑑で確かめた。そうか、これはヤブガラシというのかと感無量。でも喜んだのは束の間で、夏になると繁る繁る。おっそろしいほど繁殖した。これが子供の時に見たあの寂しげな草の正体かとびっくりした。繁る前のまだ暑くなる前に見たんだね。
大阪のど真ん中の道路だからきれいに整地され植木が植えられ、いまは雑草が生える隙間がない。もうヤブガラシとも会えないかもね。