富岡多恵子『釋迢空ノート』と富岡多恵子・安藤礼二『折口信夫の青春』を読書中

若いときから折口信夫(釋迢空)の歌や小説に惹かれていた。『死者の書』を抱えて當麻寺で遊んだこともあった。泉北に住んでいたときは住まいから二上山が見えて幻想を誘われる毎日だった。
もう60年も前のことだが女性誌に室生犀星が折口信夫のことを書いていた。折口の眉のあたりの痣のこと、家を訪ねると美しい中年女性が応対したことなど。住まいが近いのか節句とかの贈り物のやりとりのことも書いてあった。こんなことを長い年月覚えているからファンってすごいもんだ。

2年くらい前に近藤ようこのマンガ『死者の書』を友人が送ってくれたのを読んだら、折口熱にまた浮かされてしまった。
検索しているうちに詩人の富岡多恵子が『釋迢空ノート』(岩波現代文庫)を出しているのを知っておどろきさっそく買って読んだ。2000年に出てたのを全然知らなかったし、書評も気がつかなかった。その後に『現代思想』2017年2月号「神道を考える」を読んで安藤礼二さんの書いていることがぴたっとくるのに気がついて、安藤さんが書いている、話していることに気をつけるようになった。

ということで、富岡多恵子『釋迢空ノート』と富岡多恵子・安藤礼二『折口信夫の青春』を読書中である。

(富岡多恵子『釋迢空ノート』岩波現代文庫 1100円+税)
(富岡多恵子・安藤礼二『折口信夫の青春』 ぶねうま舎 2700円+税)

折口信夫の青春

折口信夫の青春

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