つい最近になって気になりだした吉田喜重監督だが、なにげなく買った雑誌「ユリイカ」の「高峰秀子特集」で高峰秀子を語るインタビューを読んですごく論理的な人だと思ったのが最初だ。
それから彼が監督している映画DVDを何本か見て、パートナーの岡田茉莉子の自伝「女優 岡田茉莉子」(文藝春秋)を買って読んだ。
岡田茉莉子の自伝はすごい文字数に驚いた。あとで知ったが全部ペンで書いたという。記憶力もすごいが、母上が資料をきちんと残しておいてくれたからこそ書けたそうだ。
わたしは岡田さんの映画は最初の出演作「舞姫」を見ている。この間木下恵介監督の「今年の恋」を見て「はしけやし」という感じやなとつくづく思った。この映画の助監督が吉田さんだったんだって。
この本で吉田監督とどのようにして出会ったかがわかり、二人がいっしょにした仕事や、別々にした仕事のことがわかって楽しかった。
いまやお二人の大ファンである。
吉田喜重の本は他に「小津安二郎の反映画」(岩波書店)を読んだ。「ユリイカ」の総特集「吉田喜重」も読んだ。きちんと感想を書きたいが雑用に追われてなかなか書けないのに、また「変貌の倫理」(青土社)のページをめくっている。あ、みんな自分で買った本です(笑)。
「ユリイカ」の岡田茉莉子と蓮實重彦氏の対談でお二人のことをかなり知ることができてうれしかった。ファンだから(笑)。