池波正太郎『剣客商売 番外編 黒白』を読み出した

いま忙しいのでもっと先にしようと思っていたのだが辛抱できずに読み出した。
当ブログに『剣客商売』文庫本16冊を近所の友人に進呈することにしたと書いたら、池波ファンの友人が自分たち母子は「黒白」が好きだとメールをくれた。「kumikoさんはどれが好きですか」と聞かれて慌てて調べたら「黒白」は別冊で、わたしは読んだことがなかった。また慌てて『剣客商売』本編のほうをかなり読み進めた時点で「黒白」をアマゾンに注文した。届いたのを1週間ほど枕元に置いておいたがついに今日読み出したというわけ。
ところで、本編のほうで好きなのはどれかの返事をしてなかった。ゆっくり考えよう。

「黒白」の最初のところで秋山小兵衛と試合をする予定の剣客が出てきたが、まだ小兵衛は出てこぬ。まだ10ページぐらいしか読んでないからしょうがないね。どうやら若き日というか働き盛りの小兵衛が出てくるようだ。友だち母子が一番良いというのだから楽しみに読み進めよう。

暑かったり寒かったりで疲れる

今日は朝からからだがしんどかった。パソコン前でももひとつピリッとしない。こんなときはと『剣客商売』を読んでみたが、秋山小兵衛が老いを感じて心境を述懐していたりで、これまたしんどい。最後にばったばったと賊を切り倒して小兵衛側が勝つところを読んでもしんどい日はしんどい(笑)。

先日関東在住のUさんが『剣客商売』シリーズで自分たち(本人とお母さん)が好きなのは『黒白』だと教えてくれた。わたしが読んでいるのは新装版の文庫16冊で、友人に進呈することに決めている。いまは名残の読書中なのである。えらいこっちゃ、『黒白 上下 番外編』読んでないやん。それですぐにアマゾンに注文したのが今日届いた。分厚いが文字が大きくて読みやすそう。ここまできたんやからゆっくり読もう。

昨日の暑さから今日の涼しさ。この気候の変化でしんどいのかな。昨日は半袖Tシャツだった。今日はその上に薄手のセーターを着ている。寝るときは薄手のふとんを掛けているがこの数日は汗をかいていた。夏布団に替えようかと思っていたが、今夜は寒いからまだ替えられない。どうなってんねんの5月。

ダニー・ボイル監督『T2 トレインスポッティング』とイアン・ランキン

2017年製作のイギリス映画。1996年製作の『トレインスポッティング』から20年ぶりの続編ということで期待して見始めたんだけど、前作での印象的な画面以外はほとんど忘れていて、のめりこめなかった。
『トレインスポッティング』を見たのも封切りからかなり後になってからで、友人の男子が騒いでいたから促されて見たようなわけで。でも見たらとても面白かった。それで期待はしてたんだけど。もう一度前作を見てから気持ちの準備をして見たらよかったかもしれない。
今日はとりあえず、見たというだけ。

エディンバラの高地というか丘というか、木々の緑と空の色がよかった。
久しぶりにイアン・ランキン描くエディンバラを思い出した。ジョン・リーバス警部とシボーン・クラーク部長刑事。エディンバラの上品ではない地域で働く警官たちの物語だが、映画に出てくる壊れそうな住宅に彼らが出入りする姿が目に浮かんだ。

池波正太郎『剣客商売 十巻 春の嵐』

第1巻は持ってなくて2巻から16巻まであるのを友人に譲ることにしたのだが、名残惜しくてつい読んでしまう。読み方が荒っぽいけど何度も読んだ本だから懐かしくなるような名残り惜しいような気分である。
最初から読みだして短編はそんなに未練が起こらなかったが、昨日読みだした「春の嵐」は長編小説である。力の入った作品で昨夜はほとんど徹夜で読んでいた。ただし明け方から昼ごろまでまた寝たけど(笑)。

江戸時代の話で主人公の父と子、秋山小兵衛と秋山大治郎と二人を取り囲む人たちの武勇と人情の物語である。情けないことに、わたしは日本歴史に弱い。田沼意次は悪人だとなんとなく思い込んでいた。この作品で田沼が先見の明をもった政治家であると知った。ああ恥ずかしい。それで日本史を勉強しようと思ったこともあったのにそのままでいまにいたっている。
いま、また『剣客商売』シリーズ 十六巻まで読み返して当時の世情を知り、その上でやさしい江戸時代の歴史解説本を読んでみようかなと思っているところ。

池波正太郎の本のいいところは食べ物や人情や江戸時代の武士や庶民のことについて勉強できることにある。それと季節の描写にうっとりする。『春の嵐』は今の季節の話だ。先日の大阪の雨を思い出しながら読んだ。雨の降りかたについて江戸時代はこんなんやったかとその細やかさに感心した。いまはそんな情緒はないけど、読んで知って感じることはできる。

富岡多恵子『釋迢空ノート』と富岡多恵子・安藤礼二『折口信夫の青春』を読書中

若いときから折口信夫(釋迢空)の歌や小説に惹かれていた。『死者の書』を抱えて當麻寺で遊んだこともあった。泉北に住んでいたときは住まいから二上山が見えて幻想を誘われる毎日だった。
もう60年も前のことだが女性誌に室生犀星が折口信夫のことを書いていた。折口の眉のあたりの痣のこと、家を訪ねると美しい中年女性が応対したことなど。住まいが近いのか節句とかの贈り物のやりとりのことも書いてあった。こんなことを長い年月覚えているからファンってすごいもんだ。

2年くらい前に近藤ようこのマンガ『死者の書』を友人が送ってくれたのを読んだら、折口熱にまた浮かされてしまった。
検索しているうちに詩人の富岡多恵子が『釋迢空ノート』(岩波現代文庫)を出しているのを知っておどろきさっそく買って読んだ。2000年に出てたのを全然知らなかったし、書評も気がつかなかった。その後に『現代思想』2017年2月号「神道を考える」を読んで安藤礼二さんの書いていることがぴたっとくるのに気がついて、安藤さんが書いている、話していることに気をつけるようになった。

ということで、富岡多恵子『釋迢空ノート』と富岡多恵子・安藤礼二『折口信夫の青春』を読書中である。

(富岡多恵子『釋迢空ノート』岩波現代文庫 1100円+税)
(富岡多恵子・安藤礼二『折口信夫の青春』 ぶねうま舎 2700円+税)

折口信夫の青春

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『剣客商売』16冊を手放す

物を持たないようにしようとしてもなかなかできないものだ。うちの場合は本くらいだけど、処分してもまた買うからなかなか減らない。
もう一度読むかを検討して読まない本は捨てることにしているが、いざとなるとなかなかできない。
池波正太郎の大好きな本『剣客商売』は、何度も読んだから出すことにした。
捨てるのはためらうし、売るには紙が疲れているようで、そんなことを考えていて、そうだ、つるかめさんに聞いてみようと思った。持ってるかもしれないけど、持ってなかったら絶対ほしいはず。
先日整体してもらっているときに聞いたら1冊だけ持っているそうで、全部もらってもらうことになった。両方が得な話になってやれやれ。ただし、うちには16冊のうち第1巻が欠けている。つるかめさんが持っているのがこの第1巻だったらいいんだけど。

本の中から1冊引き抜いて読んでみたがおもしろくてたまらない。『鬼平犯科帳』も好きだが、最近はこっちのほうが好きだ。でも、最後のほうを読むのはしんどい。田沼意次の生涯を知っているだけにつらくなる。
今度の予約日までに読めるだけ読んでから持って行こうか。それともすぱっと割り切って明日でも届けようか。考えるところ。

寒いからお茶とお菓子で平野啓一郎のショパンの本

昨夜も寒かったが、今日は冷たい北風が吹いて昼間も寒かった。ベランダに出ると干してある洗濯物が風にあおられて飛んでいきそう。全部洗濯バサミでしっかり止めてあるから大丈夫だけど。
布巾として使っている白いタオルが風にゆれてきれいだ。使うたびに洗って干しているが、眺めているとやってるぜって気持ちになる。すぐに洗って干すのは面倒だが清潔で気持ちいい。
先週あんなに暑いほど暖かだったのに今日の寒さはなんじゃらほい。それでも我が家にはいまから寒い中を負けずに出て行く人がおる(笑)。
留守番のわたしは頂き物のお菓子があるから熱いお茶を淹れて和むことにする。そのあとはお風呂でゆっくりぬくもって、メールの返信して、読みかけの本のどれを読もうか。最近買った平野啓一郎『葬送 第一部上』『葬送 第二部下』は音楽家ショパンの物語である。19世紀のパリのショパン、あまりにも知識がなさすぎるので、少しずつ読んで理解が深まるようがんばる。

膝の痛みは悲しみが溜まった痛み 群ようこ『かるい生活』から

群ようこの3冊の本(『ぬるい生活』『かるい生活』と『ゆるい生活』)を買った。ときどき出してよさげなところを読んでいる。ぬるくないし、かるくないし、ゆるくない生活をされていると思う。まとめて「たのしい生活」3部作といったらいいかな。

今日読んだ『かるい生活』に膝の痛みのことがあった。
群さんがお世話になっている漢方薬局の先生の言葉で
ーここから引用ー
「膝の痛みはね、悲しみが溜まった痛みだっていわれているわよ」
といわれた。それはいったい何かとたずねたら、その人が生まれてから今まで、表に出せずにぐっと堪え続けていた強い悲しみがあると、それが後年、膝の痛みになって出てくると教えられたというのだ。
ー中略ー
試しに膝の直接的な痛みとは関係がない、精神的な悲しみに効果がある調剤をして服用してもらったら、足の不具合が嘘のように治ってしまったのだといっていた。
ー引用終わりー
悲しみが溜まった痛み、わたしの膝の痛みはなんの悲しみが溜まったのだろう。耐え続けてきた強い悲しみがあるんだろうかと考える。
わたしは長い年月膝の痛みに耐えてきた。先日生まれてはじめて膝の水を抜いてもらったが、あのきれいな水はわたしのどんな悲しみを秘めていたのだろう。

エドワード・D・ホック『怪盗ニック全仕事 5』

いただいた分厚い本のページを繰ると文字が小さくてぎっしりと詰まっている。いつになったら読み終わるのかしらと気になったが、心温まる物語ばかりで読みやすくすいすい進んでいった。ブログにどんな感想を書こうかと戸惑ってしまって日にちが経った。「怪盗」ぶってないほんとうの「怪盗」の物語である。
最初の物語「クリスマス・ストッキングを盗め」はニューヨークのクリスマス物語である。ニックと彼のガールフレンドのグロリアにはクリスマスストーリーがよく似合う。この物語ではグロリアは活躍しないが、ニックが帰宅すると待っていて一緒にクリスマスを祝い、プレゼントの交換をする。グラスを傾けながらニックがさっきまで関わっていた事件の話をするだろう。グロリアにはプレゼントの品物にニックの暖かさが重なって素敵な夜になったろう。

怪盗ニックの仕事の最初はでっかい仕事や不可能をやってみせることが多かったように思う。それはそれで面白かったが、今回は心温まる結果になる仕事が多くなったように思う。
グロリアが関わると事件がもひとつ人間臭く感じられる。
ニックとグロリアは長い年月をいっしょに暮らしてきた。結婚はしてなくて内縁関係であるが、長年連れ添ってきた年月の重みがある落ち着いたカップルだ。
この物語が続いているのは、そしてニックの泥棒仕事が続いているのは落ち着いたグロリアがいるからだ。いるだけではなく、ニックの仕事を助け機敏に働く能力がある。家でひとりでパソコンを使ってなにかやる能力ももっている。

引用、314ページ。
彼女がジェット機からおりてくるのを見て、ニックは結婚証明書がなくても、長いあいだグロリアと一緒に暮らしている理由を改めて知らされた。頭には白髪が増え始めてきたのに、染色を拒んでいる。しかし、彼女にはまだ皮肉で陽気なユーモアのセンスがある。彼女は人生全体を娯楽、とくに彼女のために設計された娯楽だと見なしていて、ニックはその中でも最高の娯楽なのだ。おそらく、ニックが一緒にいて満足できる唯一の女性だろう。
(木村二郎訳 創元推理文庫 1300円+税)

『地球の歩き方 シカゴ 2018~19』

どっかへいきたいと歌の文句が口に出て、勝手な節回しでうたっている。どっかへいきたい〜 どっかってどこよ。狭いマンションのリビングのテーブルで本を読んでいるが、身が入らなくて、どっかへいきたい〜とつぶやく。いまのところは年末の不祥事から回復できてないからまだ先の話だ。

友人からのメールが退屈から救い出してくれた。
彼女、中野和子さんの原稿「ヴィクの街シカゴ」がいま発売中の『地球の歩き方 シカゴ 2018~19』に載っている。去年の夏に編集部の方から原稿依頼があったので、ちょうどシカゴ旅行から帰ったばかりの中野さんを紹介した。
他の会員にその話をして「コラム記事やねんけどね」といったら、「飛行機で座ったらいちばんに『地球の歩き方』のコラムを読むよ。そういうときにちょうどええねん」とのことだった。その言葉を今日編集者に伝えたら喜ばれたので、いいことを伝えたとうれしくなった。

わたしは『地球の歩き方 シカゴ1994ー95』に「ヴィクのシカゴ」を書いた。それから何度か改訂版を書いたがいつか途切れていた。今回は頼まれてよかった。ほやほやのシカゴネタを持った中野さんがいる。
興味を持った方は『地球の歩き方 シカゴ 2018~19』を買って読んでください。全体が読み物としても楽しいです。