作るのが楽しみ、食べるのが楽しみ

午後から買い物に出かける相方に『週刊現代』を買ってきてと頼んだ。東日本大震災のときは新聞をやめていたから、当分は週刊誌くらい買って読もうということでいろいろ買ってみて、気に入った『週刊現代』をいまも買っている。雑誌を発売日に買うクセがあって、いつもは月曜日、祝祭日がある週は金曜日。

今日はこれも面白そうやから買ってきたと『ku : nel 』11月号。(数日前には『ELLE gourmet』を買った。)表紙に「料理の力は人生の力だ」とあるのが気に入ったみたい。
きっぱりと美しい島田順子さんの写真が表紙にあり、食、おしゃれ、ライフスタイルなど島田さんのページがたくさんあって読むところが多い。ヤマザキマリさんの連載エッセイ「わたしの扉の向う側」が楽しいし。

わたしは雑誌を読むのが好きで、それも発売日に買って読むのが好き。料理の写真をおいしそうやなといいつつ読んでそれっきり。でも読んだり見たりするのが好きの積み重ねがセンスになってるぞと思う。自画自賛(笑)。
相方にとって雑誌は実用記事を読むもの。記事を参考にして料理するのを楽しみにしている。それを食べるのがわたしの楽しみ。

ジュンク堂難波店 彷徨

たまにいつも行かない本屋さんに行ってみようと思い、姉の家の帰りに梅田を通って心斎橋を通って湊町のジュンク堂へ行ってみた。御堂筋を心斎橋から南へ行ったのは久しぶり。堀江アメ村あたりとは若者でも雰囲気が全然違う。タクシーの運転手さんによれば、東を向いて堺筋のほうへ行けば中国人が多くて賑やかでっせとのこと。ここらあたりの若い者は信号無視して歩くから気をつけにゃという。

雰囲気が違うねと言いながら湊町リバープレイス正面へ。いままでは地下鉄でしか来たことがないのでお店の位置関係がわかるかなと思ったら、目的のビルは真正面にあって中に入っているスーパーとホームセンターの名前がでかでかと見える。ほれ行く先わかったじゃん。
エスカレーターで3階に上がると、広〜い本屋さん。ワンフロワーだけどものすごく広くて迷路のよう。だが迷路ではなくて、きちんと専門ごとに仕切ってあってさまざまな本が並んでいる。
くらくらのまま、ミステリの文庫本売り場へ行き、北欧の女性刑事ものを買った。コーヒーはどこへ行ったら飲めるの?とレジで聞いたら地下のドトールと提携しているそうだ。この広い本棚を眺めながらコーヒーを飲みたかったので、今日はまあいいかとそのまま帰った。
もう二回ほど通って湊町に体が慣れたら地下なとよそのカフェなと行こう。

今日買った本は『ハティの最後の舞台』と『侍女の物語』

用事だけすませてまっすぐに帰るのはつまらないので、姉の家からの帰り堂島のジュンク堂へ寄った。大きな本屋に入るのは久しぶり。ふだん行く本屋はクリスタ長堀と東急ハンズ地下の本屋くらいだ。週刊誌と女性誌はスーパーかコンビニで買う。

昨日ツイッターでミステリ評論家2人が褒めていたミンディ・メヒア『ハティの最後の舞台』はハヤカワ文庫の棚の前に立ったら目の前にあった。もう1冊なにか買おうかと本棚の前をぶらついたら、すぐにマーガレット・アトウッド『侍女の物語』があった。この本が翻訳出版されたとき読もうと思ってから何年も経っている。その後も読もう買おうと思いながらミステリ優先で買わなかった。そして最近になって読まなきゃという気分が強くなっていた。帯に「トランプ政権の未来がここにある」と書いてある。ということで今日はハヤカワ文庫を2冊買った。
ロマンスものを1冊買いたかったが、これっというのが見当たらなくてやめた。そのうちぱっと「これっ」というのにぶつかったとき買う。

ハヤカワ文庫の次の楽しみはサラ・パレツキーさんの『FALL OUT』の翻訳刊行です。

夏に読む本、マルグリット・デュラス『タルキニアの小馬』

マルグリット・デュラスが好きで、特に『タルキニアの小馬』が好きな時代が長かった。ここ数年は読まなくなったけど、30年くらいは毎年夏になると本棚から引っ張り出して夏の間机の上に置いていた。好きな箇所は覚えていて読まなくてもわかるが、じっくりと読むときもあった。小さい男の子がいるインテリの夫婦と友人が夏休みを暑い田舎で過ごす。夫婦は別荘を借り、友人はホテルにいる。3人はその避暑地(?)の中心人物で、みんないっしょに泳ぎ酒を飲む。そこへモーターボートに乗った男性が現れ、別荘住まいの妻に惹かれる。暑さの描写がほんとに暑そうで、特に暑い日は声に出して読むほどだった。

1953年の作品だからいま思うと作中人物の男女関係にちょっと慎ましいところがある。海に漂いながら、ホテルのバーで飲みながら、議論もあり恋もあり、フランスのインテリ階層らしい。そしてお酒をよく飲む。あれっ、なんていったっけ、お酒の名前がいま出てこない。たしかビターカンパーリっていうんだった。

毎日暑くて暑くてたまらない大阪の夏。避暑なんてとんでもないが気持ちはタルキニアに飛んでいた。
(田中倫郎訳 集英社文庫)

ギンガムのハンカチ

ギンガムのハンカチを愛用している。しっかりしていて何年経っても洗濯しては使っている。デパートの小物売り場のバーゲンにあったのを見つけて買ったのは10数年前だ。最初はちょっと気恥ずかしかったがずっと使っている。

長年のおんなともだちが失恋したときつきあって心斎橋あたりの喫茶店や洋品店を歩き回ったことがあった。コーヒー店でギンガムの赤いハンカチをとり出しておでこの汗を拭いたわたしを見て、彼女がふっと笑った。同じようなことを繰り返す会話と涙から解放され、わたしは聞き疲れの恋話から一瞬日常にもどってほっと息をついた。あのとき赤いギンガムのハンカチはとても助けになった。

いつもそのギンガムを使っているわけではない。わりとハンカチを買うのが好きだ。買ったものの綺麗なハンカチはもったいなくてバッグの奥深く畳まれている。吉屋信子の小説のシーンがもしわたしの生活に現れたらその綺麗なハンカチをそろりととり出すだろう。

ギンガムという名称は小学校のとき『あしながおじさん』で覚えた。村の孤児院から成績優秀ということでカレッジに入るように後援者がついたジュデイ。カレッジの女中さんはみんなギンガムのエプロンをしている。村の孤児院でギンガムばかり着せられていたジュデイは見ていられない。わたしはこの物語でギンガムという布の名を覚えた。

寝たら治る

昨日はいつもの木曜日と同じように姉の家に行き雑用して帰ったのだが、帰りしに梅田へ寄ってあちこちまわったのも疲れの原因になったみたいだ。とにかく体力、特に脚力が昔のようにはいかない。できるだけさりげなく歩こうと思っているのだが。

昨日は初めて読む多和田葉子さんの『献灯使』が届いていたのでちょっと読んだ。文庫化されたのが注文した翌々日に手元に届くという快挙だから短編ひとつでもすぐに読まなきゃ。
表紙カバーにいろんな賞をとった本の紹介があるのだが、芥川賞をはじめとして山ほどもらっておられる。タイトルがよかったので、泉鏡花賞を受けた『ヒナギクのお茶の場合』を続いて注文した。わたし当分多和田さんでいくみたいだ。

今朝はからだがだるくて10時に目が覚めたものの起きられず寝込んでしまい、次に目が覚めたのは1時だった。睡眠で疲れはかなりとれてあとはいつもどおり。洗濯して片付けして本を読んで、相方が聞いているヨーロッパのDJたちの演奏を長時間体感した。
これで休日は終わり、明日は土曜日、あさっては日曜日。

『ミステリマガジン』9月号

友だちとミステリの話題でメールのやりとりをしていたら、彼女は『ミステリマガジン』9月号を2冊買ったという。表紙がベネディクト・カンバーバッチなのでファンの人にあげようと思ったそうだ。そしてこの号はコリン・デクスターの追悼号でもあると教えてくれた。コリン・デクスターはいっとき好きで多分翻訳されたのは全部読んでいる。彼女もファンで「よかったね」のやりとりが頻繁にあった。
そんなわけで『ミステリマガジン』7月号買おうと思っているのに買いに入った本屋に見当たらず、アマゾンに頼もうかと思っていた。そのうち買わなくても貸してもらおうと調子のいいことを考えた。返すときにこちらからもなにか貸してあげたらいいかという考え(笑)。そしたら貸してくれるどころか1冊あげますと送ってくれた。

表紙を見たら「これは、これは」となった。カンバーバッチ、すごい美形やん。ネットでうわさは聞いていたが、これほどとは。表紙をめくったところにあるワトソン博士と並んだ写真もステキだ。「あれっまあっ〜」と開いたり閉じたりして眺めていた。これは映像見なければ。実はまだ彼のシャーロック・ホームズを見たことがない。超遅れてる。

「パブ シャーロックホームズ」は大阪にある英国パブで先日40周年を迎えた。明日は晩ご飯を外食するつもりなので、ちょっと寄ってフィッシュ&チップスでギネスを1杯飲んでこよう。

ユッシ・エーズラ・オールスン『特捜部Q Pからのメッセージ 上下』

久しぶりに北欧ミステリを読んだ。振り返ればスウェーデンの作家ヘニング・マンケルの『殺人者の顔』を最初に読んだのが2001年(原作は1991年発行)。それ以来たくさんの北欧ミステリが翻訳されてきた。最初は出版されたらみんな読むようにしていたが、だんだん追いつかなくなり、全部読むぞという快挙は無理になった。いま振り返って16年経っているのかと驚いた。久し振りに読んだ北欧ミステリはおもしろかった。

デンマークの作家ユッシ・エーズラ・オールスンの第1作『特捜部Q 檻の中の女』を読んだのは2011年、すごく入れ込んで読んだのだが、犯行の残酷さにひるんで次作を買うのは控えた。犯行以上に被害者の意思の強さに揺すぶられ、特捜部Qメンバーの推理力、実行力に惹かれたものの、また今度とかいいつつ日にちが経った。今回は友人Sさんが貸してくださったのでこれ幸いと読んだ。やっぱり残酷な犯行が描かれ、それを追う特捜部Qのメンバー、カール・マーク警部補とアサドとローセの地べたを這うような捜査が描かれる。

発端はメッセージが入ったボトルだった。曲折を経て特捜部Qに届いたボトルからメッセージが発見される。ほとんど消えている文字を判読しアサドとローセが調査にのめりこむ。他の事件で働いていたカールがもどって加わる。残虐な犯人を気持ち悪く描いているところがあまり好きでない。だけど負けずに真っ当に生きようとする人間を応援する姿勢が基本にあるから、最後までしっかりと読める。(吉田薫、福原美穂子訳 ハヤカワ文庫 上下とも800円+税)

永井荷風『濹東綺譚』を青空文庫で

午後から空がにわかにかき曇った感じになった。「一天にわかにかき曇り」という言葉を思い出しひとりにやにや。
こりゃ雨になるでと洗濯物を取り入れてベランダを片付けた。期待のとおりに降ってきたけど植木の水まき程度で降り止んでしまった。ネットニュースを見たら長野県の一部で大雨が降ったようだ。最近の雨はほんまに情緒がなくて大降りか降らないかだ。雨といいう言葉で永井荷風の『濹東綺譚』を思い出した。突然の雨に傘をさしたら「檀那、そこまで入れてってよ。」といいさま、傘の下に真白な首を突込んだ女がある。この一節が好き。『青空文庫』を開いたらあったのでこれから読む。岩波文庫版も持っているのだけれど。

暗くなったころに空を見たが月は見えず。東の空なら建物がじゃまになって見えないのだからしょうがない。南→西→北で建物が邪魔してなければ見えるのだが。
9時になったのでベランダへ出たら南のほうの高いところに雲に隠れつつ見えた。なんとなく安心して眺めていた。月が見えたとか星が見えたとか簡単なことで幸せになる(笑)。
11時過ぎているのに気がつきもう一度ベランダに出たら十一夜くらいの月が煌々。さて、今夜は『濹東綺譚』を青空文庫で。

第19回大阪翻訳ミステリー読書会

日時:7月14日(金)18:45〜
場所:大阪駅前第二ビル
課題書:『拾った女』チャールズ・ウィルフォード著/浜野アキオ訳/扶桑社文庫

早めに出てシャーロック・ホームズで夕食を食べて、店主や客と雑談して隣のビルにある会場へ時間通りにいった。
最初に課題書を知ったときは、なんで1955年に書かれた本をいま取り上げるのかわからなくて、主催の影山みほさんはどういう基準で選んだんだろうと不思議だった。表紙のデザインはいいけどと言いながら読む気が起こらず日が経っていき、ぎりぎりに本を開いたら、なんと!著者のチャールズ・ウィルフォードは昔愛読していた『マイアミ・ポリス』のシリーズ3作を書いた人だった。

小柄でブロンドの美しい女ヘレンがハリーが働くカフェに一文無しで入ってきて、ハンドバッグをなくしたという。ハリーはヘレンに酒をおごり、連れ出してホテルに泊まるように世話する。翌日お金を返しにきたヘレンと過ごすために仕事をやめて夜の街へ出ていく。二人はそれから一緒に暮らし始める。ハリーは画家として立つように教育を受けていたがいまはその未来を捨て去っている。ヘレンはハリーに肖像画を描いてくれるように頼む。たまたま200ドルの金が入ったのでハリーは酒代以外に絵の道具を買い整え創作を始める。
だが、酒なくしては生きていられないヘレンとハリーの思いは「死」へと向かう。
そこまで進んできた物語は一転外の世界と関わるようになる。うんうん言いながら読んできたのが、おうおう、そっちへ行くかと切り替える。最後に「そうきたか」と感心して読み終わった。書いたらネタバレになるからここまで。

わたしは感想を話すとき、これは「純愛だ」と叫んで笑いをとったが、会の終わりに「どこが純愛や」と反論あり。この本のテーマが「純愛」なんですけど。
中心の話題は、アメリカの50年代のこと、人種差別のことなどかなり深いところまで語られてました。