エリア・カザン監督『ラスト・タイクーン』

1940年に亡くなったスコット・フィッツジェラルド最後の未完の小説『ラスト・タイクーン』の映画化(1976)で、エリア・カザン最後の監督作品である。日本では長い間ソフト化されていなかったが、21世紀になってからDVDが発売されたとウィキペディアにあった。タイトルも知らなかったし、エリア・カザンへの関心をなくしていた。1952年の赤狩りに協力してリリアン・ヘルマン、ダシール・ハメットその他の名前を出した人だから。

豪華出演者たちに惹かれて見た。
登場人物がすごい。まず白黒映画のラブシーンからはじまるのだが、そのカップルがジャンヌ・モローとトニー・カーティスなのだ。ジャンヌ・モローの人気女優ぶりがすごい。そのシーンを写真で見たから全体を見る気が起こった。
主演の映画プロデューサーがロバート・デ・ニーロで、ジャック・ニコルソン、ロバート・ミッチャム、レイ・ミランドと男性たちが熱演。当時の男たちのスーツ姿がきりっとしてていい。
女優はどの役かわからなかったが、名前を知っている人はテレサ・ラッセル、アンジェリカ・ヒューストンなど素敵なドレス姿が美しい。デ・ニーロの恋人は野暮ったくてもひとつだった。
ロバート・デ・ニーロはほっそりとして神経質で、きりきりと仕事をしているが、女性に向いて笑うと人の良さが出てよかった。
デ・ニーロとジャック・ニコルソンは殴り合いあり卓球もするし楽しく共演してた。