かんちがい

先日、なんとなくはじめて入った婦人服の店で声をかけられて「これより少し短かめで太めのパンツを探してるんやけど」といったら「お客さんにぴったりのがありますよ」と出してくれた。試着してみたらほんまにぴったり。「これいただくわ」という本のタイトルがあったっけと思い出しながら即買った。売る相手のあてがあったのがこっちへまわってきたのかも。

接客の話題や態度も気に入ったのでもう一枚いいのがあれば買おうかなと今日ぶらりと行って、ここだっけかなと前を通ったら「こんにちは」と声が聞こえた。声の方を見たら、昔の知り合いみたいで、「久しぶりやね」と返事した。昔の知り合いが昔のままでいるわけない。先日のお店の人である。ボケてるわとあわてて謝って新たに1枚良さげなのを出してもらって買った。今日は裾を5センチほど短くしてもらった。1時間待っていると仕上がるというのでコーヒーを飲みに行って戻ったらできていた。

「さっきはごめんね、かんちがいもええとこや」と謝ったが〈おかしなおばはん〉と思われたやろな。アシックスの靴とジョローナのバッグとシルクの5本指靴下をえらく褒めてくれた。商売上手なんや。またなにか買いに行こう。