突然ココアが飲みたいと相方が言い出した。「長いこと飲んでないなあ」「飲みたいか?」「ふん、飲みたい、ココアずっと忘れとったわ」「寒いからココアが飲みとなってん」
それでバンホーテンの缶と牛乳を買ってきてくれたのでわたしがつくった。
ココアの粉と砂糖を少量の水で混ぜて火にかける。沸いたら牛乳を入れて沸かして出来上がり。甘くておいしいココアの味。なかなかいけた。
ココアで思い出すのが京都木屋町のフランソア。長いこと行ってないので検索したらいまもちゃんと営業してはる。わたしがよく行ったのは40年も前のことである。Kに勧められたココアがおいしかった。京大大学院生で京都へ行くと彼の下宿に泊まった。翌日は京都をあちこち散歩。彼は数年前に亡くなったが、当時は京都で学生をしながら大阪天王寺でジャズ喫茶マントヒヒをやっていた。たしか二度目に店に行った日にいっしょにうちに帰り3人で宴会して泊まったんだった。
フランソアは場所がわかりやすかったから、のちのち一人で京都へ行ったときも立ち寄った。由緒ある椅子に気取って座ってココアを飲んだっけ。
最近は喫茶店に入って「ココア」と注文することがないと気がついた。たいていコーヒーである。今度カフェに入ったらココアを頼もう。京都フランソアまで行く元気があればええんやけど。