ヘンリー・ハサウェイ監督 スティーブ・マックィーンの『ネバダ・スミス』

タイトルだけはずっと知っていたけどどんな映画か全然知らなかった1966年製作の異色の西部劇。スティーブ・マックィーンは『シンシナティ・キッド』が大好きで、これは映画館で見た後にテレビでやると何度も見ている。

白人の父と先住民の母との間に生まれて逞しく育った16歳のマックス・サンド(スティーブ・マックィーン)が水汲みをしているところへ来た3人のならず者。彼らは近くの金鉱の金を父親が持っていると思い込んでおどし、金がないとわかると二人をなぶり殺した。マックスは怒りに燃えて家を焼き払い敵討ちに出発する。
見かけた3人を犯人と思って近づいたのだが人違いで、親切にしてもらって気を許したら寝ている間に馬も銃も奪われる。次に出会ったのは拳銃専門の商人で、若者を捨てておけないと思ったらしく拳銃の使い方を教えてくれ、世の中の仕組みも教えてくれた。別れにもらったお金で桃の缶詰と英語の本を買ったマックスはカウボーイをしながら仇を探す。

捕まって牢屋へ入ったり脱獄したりと大変続きだが、神父(ラフ・ヴァローネ)に助けられ体を癒す。神父も両親と兄弟を殺され一人生き残った人だった。聖書を与えられるがなかなか信じらないマックス。
でも最後には手強い3人を執念でやっつけて爽やかに去っていく。

神父役のラフ・ヴァローネは名作『にがい米』(ジュゼッペ・デ・サンティス監督)に出ていたイタリアの俳優。懐かしかった。もっと好きなのはヴィットリオ・ガスマンだったが。