アイルランドはこういうところと思うそのままが出てくる素晴らしい?映画だった。緑濃く水清いアイルランド。妖精もいるのだ。
リバプールのミュージック・ホール ハートリーズの若い経営者ミッキー・オニール(エイドリアン・ダンバー)は経営がうまくいかず家主から立ち退きをせまられている。窮余の策として50年代に脱税容疑をかけられて逃げたオペラ歌手ロックを出演させる。ところがそれが偽物だった。逮捕しにきた刑事(懐かしき「ナポレオン・ソロ」のディビット・マッカラム)が一目見て違うと言う。昔の恋人キャサリンも最初はだまされるが気がつく。キャサリンの娘ナンシー(タラ・フィッツジェラルド)はミッキーの恋人だが、これで無視されてしまう。
ミッキーは本物のロックを探しにアイルランドに到着。昔の知り合いに声をかけると車を出していっしょに探しに行ってくれる。緑濃いアイルランドの村々を走るが、あるところでは妖精に騙されると上着を裏返して着る。そしたら石の上にガマガエルのようなのがいたり。夜はテントを張ってキャンプ。朝起きて水を汲みに川へ行くとロックそっくりの男が車に乗っているのが見え、そのまま追跡。
ロック(ネッド・ビーティ)を説き伏せるのにいろいろあるが、アイルランドではこうあってほしいと思うことがどんどんある(笑)。
夜の海の景色がなんともいえない美しさ。深い井戸があって、月が輝いていて、牛が走る。
翌朝いちばんに友と別れ、船でリバプールに到着。いっしょに来た連中がみな楽器を取り出す。
そしてコンサートの前。ロックはキャサリンと再会。ミッキーはナンシーと仲直り。たくさんの観客の前でコンサートがはじまる。入りきれない人たちに拡声器から歌声が流れる。そこへ警官隊の到着。もしかして歌に感激して見逃すのかと思いきやそんなことはおまへん。あわや逮捕されるかと思うと天井から大きな物体が。
気持ちのよいラストで今夜は気持ちよく眠れるだろう。1991年製作のイギリス映画。