ジョン・フォード監督「黄色いリボン」(1949)

最低一度は見たことがあるとだけ記憶していた。今夜はどんな映画か全然覚えてなくて見たのだが、やっぱり全然覚えがなかった。こんな地味な映画とは思ってなかった。黄色いリボンが西部の空にはためいているかと思ったが慎ましやかなリボンが女性たちの髪を飾っていた。
ヒロインのジョアン・ドルー(ジョーン・ドルーと覚えていた)はわたしの好きな映画10本のうちに入る「赤い河」(ハワード・ホークス監督)でモンゴメリー・クリフトとジョン・ウェインと共演している女優。あの気の強さはすごい。今回は上官のお嬢様だが気の強さはたいしたもの。

ジョン・フォード監督の騎兵隊三部作の2作目。1作目が「アパッチ砦」、3作目が「リオ・グランデの砦」。
ジョン・ウェイン扮する騎兵隊長の退役目前の最後の6日間を描いている。いやな上役かと思うと温情を示す上官、酒飲みの部下の恩給を心配してやるジョン・ウェインは若い部下の恋の応援もする。あくどい武器商人はインディアンにやっつけられる。

とにかく馬が走る。走る馬が主役の映画だ。
ボストンの探偵スペンサーが「馬が走る映画が好き」と言っていたが、なんて映画だったろう。わたしも馬が走る映画が好きだと再確認した。