思いがけず姉の庭に水引草が咲いていた。くちなしの木の根元に2本とほととぎすの鉢に同居して1本。近所を散歩していて鉢に植えたのを見かけることがあるが今年はまだ見ていなかった。
こどものときに母親の実家の近所の竹やぶの横に流れる小川のほとりに咲いていて、その寂しそうな感じに自分を重ね合わせていた。いや、ほんま、あたしって寂しい文学幼女だったの(笑)。
のちに立原道造の詩「のちのおもひに」でみずひき熱はいっそう高まった。
立原道造 のちのおもひに
夢はいつもかへつて行つた 山の麓のさびしい村に
水引草に風が立ち
草ひばりのうたひやまない
しづまりかへつた午さがりの林道を