久しぶりに「クルセママ」を聴いた

久しぶりにジョン・コルトレーンの「クルセママ」を聴いた。というのは先日CDの整理をしていたら出てきたから。最初に聴いたのは70年代のジャズ喫茶だと思うが、すごく気に入ったのでレコードを買い、毎日毎日聴いていた。聴く者を戦慄させるジュノ・ルイスの声が好きだった。呪術的だけどモダンでいまも新しい。

もう40年も前のこと、南海線の岸里駅の線路沿いの文化住宅に住んでいたころで、安物のステレオセットで聴いていたコルトレーンやアート・アンサンブル・オブ・シカゴやニーナ・シモンがなつかしい。
天神の森駅から阪境線に乗って今池に出てジャズ喫茶マントヒヒへ通っていた。

時は移りCDの時代になってわりと早くレコードを処分してしまったが、いまになるともったいないことをしたと思わないでもない。ちょうどパンク・ニューウェーブの時代の終わりかけのころだったかな。それからレコードで気に入ってたのをぼちぼち買い直してきた。昔は所有欲が強かったが、レコード時代が終わりレーザーディスク時代が終わると音楽や映像への所有欲がなくなってきた。本はまだまだだけど。

90年代に入ってからだと思うが、突然「クルセママ」が聴きたいと思ってCDを買った。そのとき何回か聴いて、またCD棚の奥で眠っていたのを先日聴いたわけ。
やっぱりよかった。でも聴いている音だけでなく、くっついてくる思い出がちょっとかなわんような。