我が家は10年くらい前にテレビの受信機を捨ててからテレビを見ていない。だが姉の家に行くといつでもテレビがついているので、つい見てしまう。姉だってつけてあるだけで、画面を無視してこっち向いてしゃべっている。でもついてないと寂しいみたいだ。みんなこんなもんかなあ。朝日新聞を何十年もとって「天声人語」を毎日読む暮らしを飽きずに送っているんやもんなあ。さすがに連載小説を読むのはやめたそうだ。
たいていはお昼のNHKのニュースから昼メシの話やらそのままつけてあるが、途中で上沼恵美子さんの料理番組にいき、そのあとは2時間ものの刑事ドラマの古いやつを見る。こちらは姉の背中を揉む時間帯になるので、座椅子に座った姉のうしろのベッドの縁に座ってテレビと向き合う姿勢になる。昼間っから人殺しのシーンが多い。刃物による殺人が多いのは赤い血が流れて画面映えするからかなあ。坂道を転げ落ちるのも多い。
事件が解決すると飲み屋のシーンになり、行きつけの店の女将さんとしゃべっているのは、主演の刑事さんやら弁護士さん。
毎日暑いなあといいながら肩を揉みつ揉まれつ、人殺しのテレビドラマを見ている。なんという平和な生活。この平和な生活がいつまで続くか老姉妹。ドラマのあとには毎度青汁のコマーシャルがある。これ効くのかなといいつつ飲んだことのないわたしら。