ジェシカ・ベック『誘拐されたドーナツレシピ』(ドーナツ事件簿シリーズ 5)

2012年から読み出したドーナツ事件簿シリーズの5冊目。ブログ内でばらけていたのでこれからコージー・ミステリの項に整理する。
この順番で4冊読んでいる。
「午前二時のグレーズドーナツ」
「動かぬ証拠はレモンクリーム」
「雪のドーナツと時計台の謎」
「エクレアと死を呼ぶ噂話」

1冊目を読んだときにドーナツが食べたくなったが、近くにおいしいドーナツ屋さんがなかった。フロレスタのドーナツを食べて満足したのは1カ月後だった。
5冊目を読み終った今日は姉の家に行ってたのだが、ふと思い出して帰りに新大阪駅までタクシーで出た。駅構内にクリスピークリームドーナツの店があるのを発見してそのうち買おうと思っていたのだ。プレーンとチョコレートのを買って帰りさっき食べた。大甘〜い。スザンヌの作るドーナツはこれより素朴だろうな。

アメリカ、ノースカロライナ州にある人口5001人の町エイプリル・スプリングスで、スザンヌ・ハートは小さなドーナツの店〈ドーナツ・ハート〉を経営している。
恋人の警察官ジェイクは勤務地が離れていて滅多に会えない。父は亡くなっていて独り者の母ドロシーと地域の警察署長は目下ラブラブな関係。
知り合いの便利屋ティムが殺されて、しかもスザンヌが家の近くの森で遺体を発見した。
わりと単純なお話なんだけど、町の人たちとの会話とかこと細かく書いてあって、アメリカの田舎ってこんなのかと思う。どこかへ行ってもだれかとしゃべってもすぐ知れ渡るんだから大変だ。
今回もスザンヌが動き出すと噂が流れるし妨害がはじまる。おまけに、これ1冊しかない大切なレシピノートが盗まれる。

読み終って思ったのだが、スザンヌもお母さんも恋愛中なのにお泊まりしない。お相手はデートしておうちへ送ってお帰りになる。明日の朝が早いドーナツ屋さんだからって、せっかくジェイクが来てるのに。
(山本やよい訳 原書房コージーブックス 870円+税)