毎日ゴーヤ食べてます

先日タクシーに乗ったら道路がひどく渋滞してナンギだった。最初からよくしゃべる運転手さんだったが、時間がかかったぶんよくしゃべってはった。おもに健康の話で健康診断で血圧と血糖値が高かったこと、ラーメンが好きでしゃあないこと。お客さんは元気そうだと言われたので、毎日ゴーヤを食べてますからと答えたら、あれを食べるくらいなら血圧の薬を飲む方がマシだとのこと。「ゴーヤーチャンプルーおいしいですやん」とわたしが言って二人で大笑い。笑ったぶん、寿命が延びたかも。

ゴーヤはビタミンCに恵まれていて、ゴーヤ1本あたりのビタミンC含有量はトマト1個の約5倍、レモン1個分の果汁よりも多いそうだ。制癌作用があるとツイッターに書いている人がいた。うまくて体にいい食べ物が安く手にはいるって最高。

我が家の料理人は新鮮なゴーヤが手に入ったら薄切りしてグリーンサラダに入れる。ゴーヤーチャンプルーをするときは豆腐、豚肉を細心の注意を払って料理するのであっさりとおいしい。

ジョン・カーニー監督『はじまりのうた』をもう一回

8月29日に見たのをもう一回見た。見逃していたところや字幕を読んでいて気がつかなかった画面を再度見て納得できた。
珍しくベッドシーンのない映画で、音楽で知り合い、音楽で友情を深める。深夜の散歩、深夜の川べりのベンチで音楽を聞き交わされる会話が清々しい。

デイヴとグレタはニューヨークへ出てきてメジャーデビューした。デイヴはツアーに出てしまい、グレタは荒れる。友だちがライブハウスに連れて行って歌わせる。偶然その場にいた落ち目のプロデューサーのダンがだんだん引き込まれていうところが素敵。ギターの弾き語りなんだけど、置いてある楽器が勝手に鳴っているように動いているシーンがよかった。作り手と聞き手が共振して。そして実際にいろんなミュージシャンが共に演奏するようになる。参加の仕方もそれぞれユニーク。

デイヴはメジャーな歌手になっていて、一緒にやっていこうとグレタを誘う。彼のコンサートに招待されてグレタは出かける。グレタが作った歌をグレタが思うように歌いデイヴはグレタに呼びかける。しかしグレタは超満員の会場を去っていく。

デイヴのようにメジャーで生きていくのも一つの行き方。グレタにもグレタの行き方がある。二回見てよかった。

ロザモンド・レーマン『ワルツへの招待』

友だちが本を貸してくれた。以前から持っていた『ワルツへの招待』(角川文庫 MY DEAR STORY)と物語が続いている『恋するオリヴィア』(角川文庫)の2冊。続きのほうは最近ずいぶん高価な古本を手にいれたそうで、わたしはなにもせずに宅急便を受け取って読んでいる。ラッキー。

角川文庫の「MY DEAR STORY」はギンガムチェック柄のカバーがついた少女向けの本で、わたしの本棚にはジーン・ポーターの『そばかすの少年』と『リンバロストの乙女 上下』が並んでいる。本の最後にリストがあり、たいていの作品は読んでいるのだが、この本は知らなかった(なんだか最近知らない本にぶつかることが多い)。またその上に作家も知らなかった。少女ものならたいてい知ってるんだけど。

ロザモンド・レーマン(1901−1990)ははじめて読む作家である。検索したら「ヴァージニア・ウルフと同じように意識の流れの手法で知られる作家」だそうである。『50年代・女が問う』が中古本にあった。あと2冊ほどかなり前に訳が出ているのでそのうち調べよう。今回の2冊ともにBBCで映画化されている。

『ワルツへの招待』はオリヴィアという少女が主人公で、両親と姉弟がいる。姉のケイトとオリヴィアは舞踏会に招待されそれぞれ自分なりに着飾って出かける。作品の大部分はその舞踏会のことで、いろんな相手とダンスしながらの会話が綴られる。踊ったり話をしたり飲んだりしているうちに夜が更けて帰ってきた二人。翌日ケイトと踊った相手から電話があり、ケイトは晩餐と狩猟に招待される。
(増田義郎訳 500円 角川文庫 MY DEAR STORY)

お彼岸まで気が抜けん

昨日は一日中雨が降ってときどき大雨になり、気温が上がらなかったから部屋にいれば涼しくて過ごしやすかった。明け方少し開けた窓から風が入って寒かったので寝ぼけながらも閉めた。寝ぼけてはいたが外がすごく明るくて昨日と大違い。また寝入ってしまったが目が覚めてすぐに洗濯して干した。
昼ごはんを食べてパソコンに向かっていたらすごく眠い。ゆうべもよく寝たのにまだ寝足りないみたい。横になったら爆睡2時間、寝る子は育つ? いやいや年寄りには現状維持のための昼寝が必要ですがな。笑
おいしい晩ご飯を作ってもらって食べたら、また眠い。これでまた寝て目を覚ましたら今度は夜中に眠れなくなると思ってコーヒーを淹れた。

今日は一日中家にいたが涼しかった。大阪の温度を見たら最高が29度だった。過ごしやすいはずだ。明日の予想は31度か、まあまあやな。しかし、あさって9月1日は35度である。9月の半ばまで、いやいやお彼岸まで気が抜けんなあ。

ジョン・カーニー監督『はじまりのうた』

『ONCE ダブリンの街角で』がとても素敵だったジョン・カーニー監督の2013年の作品。ニューヨークのさまざまな街角でシンガーソングライターのグレタ(キーラ・ナイトレイ)が歌うシーンが素晴らしい。
キーラ・ナイトレイの作品は『プライドと偏見』しか見たことがなかったが、歌がとても素敵で毅然とした態度の歌い手役がとてもよく似合っていた。

グレタはイギリスからニューヨークへ恋人のデイヴとやってきたが、デイヴはスター路線をまっしぐら、新しい女性と付き合いだしてツアーへ。残った傷心のグレタは友人のスティーブのアパートに行くと彼はライブバーへ連れて行き歌わせる。偶然店に来ていた落ち目の音楽プロデューサーのダン(マーク・ラファロ)がグレタの歌を聞いて一目惚れ、一緒にアルバムを作ろうと誘う。
ダンは妻娘と別居して、音楽会社の仕事もなくし酒びたりの生活をしていたが、グレタの歌を世に出そうと動き出して人生を取り戻す。
地下鉄駅や公園や川のほとりや街角で、警察につかまりそうになりながら、うるさいと居住者にどなられながら曲は出来上がっていく。

デイヴが本物のスターになっていくのをライヴ会場でグレタは見た。わたしは違う。
アルバムは1ドルでネット限定販売することになった。

青竹踏み

青竹踏みが身体によいと聞いて竹を買ったのは10年以上前のことだが、踏むと足の裏が痛くて無理。できないのはわたしだけかと悩んだが痛いものはしかたがない。使わないまま部屋の隅でホコリをかぶっていた。
1年くらい前に座っているときの足台にどうかなとパソコン机の下に置いて、座っているときは足を乗せるようにしていた。踏むのには遠いがいくらか足裏に刺激がある。
数日前のこと、なにげなく立ったとき踏んでみたら、あれまあ痛くない。10分ばかり踏んでいたが痛くなくて刺激があって気持ち良かった。なんてことだ。毎日のせていたから慣れたのかな。まだなにも成果はないが体にいいんだろうなという感じはする。
風呂上がりがいいらしいから毎晩寝る前のお風呂から上がったときにやればいいね。それ以外にもいつも足の下にあるのだから、ときどき立って足踏みしたらいいのだ。

「外反母趾の改善に! 青竹ふみと竹皮草履」という記事もあった。実はわたしは外反母趾でもある。竹皮草履を探して買うことにしよう。

L・P・デイヴィス『虚構の男』

久しぶりに買った国書刊行会の本。かなり前にはちょっと変わった本をけっこう買っていたが最近はご無沙汰中だった。いちばん思い切った買い物は少女雑誌『ひまわり』(復刊)で全冊が大きな箱に詰まったのが届いたときはうれしかった。(たしか28000円だったけどうろ覚え)
今回、読書会で取り上げる本の知らせで久しぶりに国書刊行会の本を買った。責任編集=若島正+横山茂雄だからおもしろいものになるはずと期待したら期待どうりだった。

ドーキー・アーカイヴについての説明【知られざる傑作、埋もれた異色作を、幻想・奇想・怪奇・ホラー・SF・ミステリ・自伝・エンターテインメント等ジャンル問わず、年代問わず本邦初訳作品を中心に紹介する、新海外文学シリーズがついに刊行開始!】というのを読んでうれしくなり、さっそく読書会の課題本に指定された本を買った。挟んである小冊子がすごく楽しい。10冊のうちたった一人知っている名前がドナルド・D・ウェストレイクで『さらば、シェヘラザード』という実験的ポルノ〈作家〉小説だって。即買うしかない。もう一人は女性作家アイリス・オーウェンズの『アフター・クロード』。まずこの2冊は買うっきゃない。

昨日の日記に関西ミステリー読書会が、L・P・デイヴィス『虚構の男』を取り上げたことを書いた。「本の感想はまた明日。」としたので、今日は本の紹介をしなくちゃ。
L・P・デイヴィスは初めて知った名前だけど、訳された本が2冊あったと持ってきた人がいた。1冊手元に回ってきたので書いておく。『四次元世界の秘密』(少年少女世界SF文学全集 1971年 あかね書房)

本作はL・P・デイヴィス(1914-1988)によって1966年に書かれた。イギリスののどかな田舎に住む作家アランは、世話好きな隣人や親切な村人に囲まれて暮している。いまアランは50年後の2016年を舞台にしたSF小説を書こうとしている。
アランは執筆の合間に散歩に出て若い女性と出会う。わたし好みの甘いロマンス小説によくあるような丘の上の草地での語らいや笑いあいながら歩く村の小道のシーンはとてもロマンチックなのだが、どこか違和感が漂ってくる。アランは医者に薬を処方され、付添婦は忘れないように薬を飲ませようとする。穏やかに庭の草取りをしている隣人は親しくしているけど、アランのことを常に探っている。
後半は2016年の世界になる。
(矢口誠訳 国書刊行会 2200円+税)

第17回大阪翻訳ミステリー読書会 L・P・デイヴィス『虚構の男』

夕方から読書会に行った。まず梅田へ出てシャーロック・ホームズで晩ご飯を食べてから指定の場所へ。バスの中もお店の中も会場も寒くてまいった。帰りの駅からの歩きで汗をかいてほっとした。これからだんだん暖かくなって痒くなる予定。

課題本が決まったと聞いてすぐに本を買い、日時が決まって募集があったとき一番に申し込んだ。本を読み始めて半分ほど読んだときに、青木理『日本会議の正体』が出たので買った。内容の濃い本でしかも8月の靖国参拝時期が近いこともあって真剣に読んだ。考え込んでちょっとミステリに戻れなかった。
それからはまだ読書会まで日にちがあるわと、四方田犬彦さんの本を読み、偶然のように知ったマイケル・カニンガムの『この世の果ての家』を夢中で読んだ。そして昨日の『キャロル』スペシャル・エディション [Blu-ray]である。

結局『虚構の男』を3日間で読んで感想を考えることになってしまった。読むのは読んだのだが、読書にコクがない。参加者さんたちが感想を話していくのを聞いていると、みんなそれぞれの気持ちを語っている。自分の順番になって話したものの、本を買ってすぐにページをめくったときの気持ちを再現できなかった。

それでも、いろんなミステリファンの方たちがそれぞれ受け止めた話を聞くのは勉強になった。いま(2016)から50年前(1966)に書かれた50年後(2016)の物語である。50年前によく2016年の様子を描くことができたものだ。
みんなでいまから50年後の世界について話し合った。みんないろんなことを考えているもんだなあ。わたしは一向思い浮かばなかった。

終わった後に懇親会があるのだが、わたしは1回参加しただけであとは学習会のみで帰っている。お酒が飲めないもんで。
本の感想はまた明日。

『キャロル』スペシャル・エディション [Blu-ray]が届いた

アマゾンに注文してあった『キャロル』スペシャル・エディション [Blu-ray]が今日届いた。封を開けたらBlu-rayとDVD、それに特典の絵葉書2種類とパンフレットが入っていてうれしい。あたしって小学校の中原淳一時代からいっこも抜けてないとまた実感(笑)。

明日は翻訳ミステリ読書会があるので、出かけるまで課題本と取り組むつもり。早く買ったのに、読みかけで他の本に移ってしまい、社会関連、ゲイ小説、四方田さんの本と好みに従って移動。結局ぎりぎりになって課題本を読んでいる。
『キャロル』のほうはわたしは映画館で見たから余裕があったが、相方が見たがるので今月の11日にU-NEXTに700円払って見た。そんなもんで今日は慌てることはない、ここにあるんやから。これから何度でも見られるんやから。

プリンタなどが置いてある机の一画にいま読みかけている本とお気に入りのDVDが並べてある。『高慢と偏見』『美女と野獣』『レベッカ』『赤い靴』『マンハッタン花物語』『ビフォア・ミッドナイト』『ジェーン・エア』『赤い河』。ここに『キャロル』が並ぶ。

ウディ・アレン監督・脚本『マッチポイント』

すごくおもしろい映画だった。ウディ・アレン監督の才気があふれているが、これみよがしのところがない。ほんとによかった〜
2005年のイギリス映画。大邸宅やテニスコートやロンドンの街やレストランや、そしてテームズ川と美しい風景がたくさん出てくる。美しいオペラの名曲(ドニゼッティ作曲のオペラ『愛の妙薬』から「人知れぬ涙」。歌っているのはカルーソー)が映画のはじめと終わりに流れ、金持ち一家はしょっちゅう劇場や美術館へ行く。ワインの好みもよろしいのでしょうね。

アイルランド出身のクリス(ジョナサン・リース・マイヤーズ)はプロテニスでいい線までいったが引退してテニスクラブにコーチとして就職。そりゃもう優雅なコートでお金持ちの子弟が楽しくプレーするのをそつなく教える。大企業の御曹司トムと親しくなり、その妹クロエ(エミリー・モーティマー)と付き合うようになった。読書家でオペラが好きなクリスは兄妹の家によばれて父親に気に入られる。ところが兄妹の家で出会ったトムの恋人で女優志望のノラ(スカーレット・ヨハンソン)に一目惚れしてしまい、クロエと結婚しても忘れられない。ノラはトムと別れてアメリカへ戻ったがまたイギリスに来て仕事を探している。クリスは子どもが欲しいができないので不妊治療をはじめる。クリスの目をごまかしてノラと会う日々、ノラのほうが妊娠する。ノラはクリスの離婚を待ったが埒があかないので攻め立てる。

クリスは計画を練り強盗殺人に見せかけてノラの隣人を殺しノラを殺す。ノラの日記によってクリスは疑われるが、運良く容疑が晴れる。テニスの試合にひっかけた証拠場面がうまい。
刑事がひとりクリスを疑うのが、イギリスの警察に敬意を表しているようでおもしろかった。