細野ビル66展X オープニングイベント

Opening Act 出演者
Music:豊田奈千甫×中嶋佑一(映像)
Art Live:小澄源太×豊田奈千甫(音楽)
Music Live:AZ CATALPA、MOHIKAN FAMILY’S、わたなべゆう、KING COLUMBIA
Art Live:今川咲恵×藤沢祥衣+田島隆(音楽)
Final Act「素敵なあなた」:鞍掛綾子(ダンス)、AZ CATALPA、KING COLUMBIA

今年は66展10回目になる。
数日前に細野さんから手渡された番組表を見てびっくりした。これだけの出演者だと一晩ですまないんとちゃいますかと聞きかえしたら、みんなにそう言われるだって。
そんなことも興味しんしんで行った66展だったが、開演時間をすこし遅れたので中に入らず、ではなくたくさんの人でいっぱいで入れず、外の植え込みの縁石に座って窓から見ていた。長堀通りに面しているので空が広い。夕暮れていく景色の中で音を聞いていると和む。

緊張感にあふれたライブと小澄源太さんのライブペインティングが終ると、横の庭にNさん夫妻が用意していたワインとつまみのテーブルのそばにどっと人がよってきた。いろんな知り合いとおしゃべり。年に一度ここで会う知り合いがいて、七夕さんやなと笑いながら乾杯。
また外に出て、AZ CATALPA、MOHIKAN FAMILY’S、わたなべゆう、のライブに耳を傾けつつ、友人としゃべったり、空を眺めたり、すごく和めていい気分。

以上が終わった後に、正面にあった小澄さんの絵を少し横に動かし、新しいキャンバスが置かれて、今川咲恵さんのライブペインティングが始まった。今川さんはずっと外で出番を待ってはったが、待ち時間が長くて大変だったと思う。藤沢祥衣さんのアコーディオンと田島隆さんのタンバリンがすごくよかった。タンバリンってあんなに多彩な音が出るとは知らなかった。
終わるころにSさんが側にきた。もう帰る時間だという。ほんまや、11時やんか。外に出てだれかれとしゃべって地下鉄へと送った。お土産もらった。
もどったら今川さんは描き終わっていた。小澄さんのと並ぶと壮観である。全然違うのに二人とも黒い色が多く使われている。

そして、KING COLUMBIAの楽しい演奏があって、細野さんの好きな曲を毎年締めくくりにやることになっている鞍掛綾子さんのダンス「素敵なあなた」。鞍掛さんのダンスはいつもいいのだけれど、今日は名付ければフェミニストダンスだわと思った。力強くしなやかで、女性のからだの美しさに心打たれた。
終わったら12時15分だった〜

今日は家の用事があるので途中で帰ろうかと思ったのだが、もう少しもう少しと思っている間に最後までいてしまったが、いてよかった。
そのまま帰るには惜しくて片付けを手伝い打ち上げのつどいに加わった。Nさんの彼女が作ったケーキが素朴でうまかった。ミュージシャンやスタッフとしゃべって笑ってたら2時半になっていた。

今夜も過去の発掘して、明日へ

またもやツイッターから情報がもたらされた。
フォロワーさんのツイートに四谷シモンのサイトがリンクされていたので「プロフィール」を読んでいたら、1969年ごろに状況劇場の「腰巻お仙振袖火事」を見たことがわかった。新宿公演しか書いてないが、わたしが京都へ来たのを見に行ったのはたしかだ。京都大学のどこかの寮の空き地にテントを張っていたと記憶する。四谷シモンはブルーのドレスを着て登場し、学生客が食べていたうどん鉢をひったくりうどんを食べて喝采された。李麗仙と唐十郎もすごかったがシモンの洒脱な振る舞いがわたしにはうけた。

ものごころついたころから演劇(新劇、歌舞伎、文楽、すこし後から能)を見るのが好きだったが、70年代前後から旧来のものから醒めて新しいものへと変わっていった。状況劇場を見にいったのもそうだ。その後は日本維新派の芝居をたくさん見た。小劇場というのもけっこう見に行った。その結果は映画のほうが「いま」の気分だという気がして演劇から離れていった。
最近はあんなに毎日のように見ていた映画をろくすっぽ見ていない。SNSやブログが「いま」という気分である。

細野ビル 66展 第9回 オープニングイベント

雨のはずがなぜか晴れて気持ちのよい夜になった。月曜日だからどうかなと思ったが、6時過ぎてからどんどん人が入りいままでで最高だと思う。いままでよく見かけていた人は減っているけど若い人が増えて客層が変わっている感じ。早めに行って前の席をゲット。

超短い細野さんの一言があって、6時6分開幕。
豊田奈千甫さんのノイズサウンドにのって、西尾早苗さんの墨絵が巻物のように流れていく。机に向かい手元で書きつつある絵が大きなスクリーンに指とともに動く。音と絵がすごく合っていた。
ライブペインティングは4回続いた小澄源太さんに変わって今年は今川咲恵さんに。横でアコーディオンを弾くのはわたなべゆうさん。太陽のような花のような女性のようなおおらかな絵が目の前で仕上がっていくのはスリリングだった。小澄さんには近田和久さんのフリーなドラムソロが合っていたが、今川さんにはわたなべさんのアコースティックギターが合っていた。
こうして時間が過ぎていくのだが、窓の外がだんだん黄昏れて暗くなっていくさまを見るのも66展の楽しみだ。

ここで休憩時間となり、裏庭のテーブルにワインとおつまみが用意されていた。ここで年に一度だけ会う友人二人と出会った。一人はツイッターでフォローし合うことになり、もう一人に連れ立っている3人とマイミクになれそう。年に一度がもう一組、接待係をしているNさんご夫婦とも長い付き合いになった。三日月が西の空に光って気持ちよいガーデンパーティ。

AZ CATALPAとMOHIKAN FAMILY’Sの演奏をわたしは外に出たまま窓の外から聴いていた。アズさんはますますいろっぽく、逞しく、巧くなっていた。立ち見のうしろから外までびっしりと聴く人が立っていて、窓の外にもいてすごい歓声が起きる。
うってかわって、絵本紙芝居「隅田川」(齋藤勝、後藤小寿枝、杼麻司由)がはじまる。窓の外からなのではっきりとわからなくて残念。
わたしはここで帰宅。
この後はKING COLUMBIAのスウィング・ジャズ。そして、KING COLUMBIA+AZ CATALPA +鞍掛綾子さん他による、演奏、歌、ダンス。「素敵なあなた」で盛り上がったそうだ。

久しぶりのSUBでジャズにひたる

先週の金曜日は西山さんと竹田さんのデュオを聴きたくて行くつもりをしていた。出かける前にミクシィを見たら、竹田さんは北海道にいらっしゃる。その日は行くのを中止したので、今日は1カ月ぶりのSUBになった。なんか懐かしい。

西山 満 QUARTET+1[西山 満(cell) 歳森 彰(P) 財 盛紘(B) 弦牧 潔(D) ] & ISA(Vo)は少しメンバーが変わった日があったが、行き出してから22回目になる。最初は歳森さんのピアノを聴きたいと思って通い出したのが、いまは西山 満 QUARTET+1の演奏を楽しんでいる。毎月聴いているからこそ彼らが出す音がよくなっていくのがわかる。そういうことを思うのもとても楽しい。
今日はお客さんたちがとてものって、特にISAさんの歌うときには手拍子や合いの手が入ったりと楽しさ倍増だった。

明日はニューヨークからのTARO岡本さん(ドラム)歳森さん(ピアノ)西山さん(ベース)ということなので、連続でSUBへ行きます。

大阪観世会定期能

ずっと昔から大阪能楽会館で行われている「大阪観世会定期能」の入場券を兄からもらって行った。30年くらい前には3年くらいは毎月行っていた。お気に入りの演者は大槻文蔵さん、生一知哉さん、梅若猶義さんと覚えているくらいに、毎月一番前で見ていたものだ。よく居眠りしてたから舞台からまた寝てると思われていないかと心配だった(笑)。

自営業になって土曜日が休めなくなったり、きょうだい不和があったりしてだんだん行かなくなった。最近は細野ビルでのTTRの会の公演に3回行って、能はええなぁと改めて思った。日本の男には黒紋付と袴がよく似合う。

今日は梅田からの道を間違ってしまった。だって梅田はずいぶん変わってるもん。かなり行ってからイケメンの青年に道を聞いたら行き過ぎてると笑われた。もどって曲がったら懐かしの能楽会館があった。

すぐに仕舞「野宮」がはじまった。次が大槻文蔵の能「俊寛」だった。暑い道を歩いてきて涼しいところに座ったので心地よく眠ってしまい、目が覚めたら舟は出て行き、俊寛が嘆いているところだった。大槻さんの俊寛の最初と最後しか見ていない。出だしの明るい顔と、最後の絶望の顔と同じ面なのに全然表情が違う。

会場がだんだん寒くなってきた。見渡すと膝掛け毛布をかけている人がたくさんいる。用意がいいなと思ったら、同じチェック柄である。どうやら貸し毛布らしい。能衣装を標準に冷房温度が設定してあるのかな。仕舞が終わり狂言「鳴子遣子」になったので外に出て温まった。
最後は能「安達原」でシテの演者が変わったと貼り紙があったのだが、お名前を忘れてしまった。みちのくの安達原で阿闍梨と山伏が山道に行き暮れて泊まった山家の女主人が実は鬼で、見るなと言われた寝室に人骨がいっぱい。鬼の姿になった女にたいして数珠で対抗する。

今日は小物に惹かれた。俊寛が出てきたときに持っていた小さな提げるカゴ。「安達原」の老婆が糸を紡ぐ道具。あんなん欲しい。