デヴィッド・リーチ監督、シャーリーズ・セロン『アトミック・ブロンド』

シャーリーズ・セロンの名前はずっと前から知ってたが歌手だと思っていたほど無知だった。昨日はアメリカのロビイストをジェシカ・チャステインがやっているのを見たから、今日は理屈抜きでばったばったと投げ倒すような、撃ち殺すような映画が見たくて『アトミック・ブロンド』を選んだらアタリだった。

東西冷戦が終結してベルリンの壁が崩壊した時代の凄腕女性諜報員の話で、スパイ、二重スパイ、女性スパイ同士の同性愛もあって盛りだくさん。殴り合いがいっぱい、撃ち合いもいっぱい、刃物で殺し合い、階段を転げ落ち、カーチェイスあり、暴力につぐ暴力でお腹いっぱいになった。

女性と男性が殴りあい、撃ち合うシーンも多く、男性に負けない暴力をふるう主人公に肩入れして気分良く見ていた。
音楽も良くクラブシーンも楽しめた。

二度見て納得『女神の見えざる手』

ありがたいことにユーネクストでもう一回『女神の見えざる手』を無料で見られるということで、夕方早い時間から2回目を見た。2回見てようやくストーリーと物語の世界の全貌が理解できてよかった。
まず新聞の外国記事でしか知らなかったロビイストという職業のあらましがわかったことが大きい。新聞等でわかったつもりでもわからなかったロビイストという人間の仕事ぶりや私生活が出てきて納得がいく。
主人公のスローン(ジェシカ・チャステイン)が「肉を切らせて骨を切る」みたいな戦術さえ使って世の中を仕切っていくところがすごい。

最後は自分から仕掛けて逮捕され刑務所に入るのだが、数ヶ月後に弁護士が面会にきて、あと何ヶ月かで出られると教えてくれる。その間に常習していた薬から抜け出せたようでよかった。いくら美貌で頭が良くても薬で体をもたせ続けるのは無理だ。
しかし、ぴったりフィットした服と細いヒールの靴で闊歩していたけど疲れるだろうな。

ジョン・マッデン監督『女神の見えざる手』

2016年にイギリス、アメリカで製作された2時間12分の映画。おもしろくて長時間を画面の前に座ったまま見続けた。タイトルからは連想できない内容に引きづられて最後までいった。

エリザベス・スローン(ジェシカ・チャステイン)は大手のロビー会社で辣腕をふるう花形ロビイストで、男たちの間をさっそうと仕掛け人として働いている。新しい仕事は銃所持の規制を支持するほうの立場で、彼女はさまざまな銃規制派の人たちを支持する活動に積極的に取り組んでいく。

スローンの部下の女性エスメは、学校で銃を持った人間から逃れるためにロッカーに隠れたという過去があって、隠していたのだが、スローンに生放送のときに暴露され、それからは注目されるようになる。

華やかに活動するスローンだが、眠らないよう薬を飲んで毎日を過ごし、夜はホストクラブの男をベッドの相手に派遣させている。

いろいろと複雑な内容で、一回見ただけでは書ききれない。
聴聞会があり、自分の意思で有罪となり、刑務所に送られる。
最後のところをもう一度見ないと上院議員の犯罪がはっきりわからない。
今日はこれで寝る。すごい映画だった。

今夜はドミューンで行松陽介

すこし春めいた気分である。気温はそんなにあがってなくてもどことなく春めいた気分である。昨日は明日の夜は生松くんが出るからドミューンを見ようといってたのに、ころっと忘れて座談会終了前にパソコンつけた。東京の評論家さんたちの中に行松くんが座っている。わたしは行松くんと話したこともDJやってる実物も見たことがない。一度ドミューンで見ただけだ。それなのに相方がいうもんだからいっしょになって行松くんといっている。勝手にお気に入りの男子なのである。

いまネットで見ているんだけど、彼を一言でいえば「気持ちがすごい」。音楽的にどうとか全然わからんわけで、気持ちに響いたのを「このDJカッコええなあ」といっているんやけど、今夜の行松君のDJはすごく気持ちに響く。いろんな曲の中にU2がかかってボノの歌がけっこう長いこと流れた。いっしょに歌いながらプレイする姿がわたしの気持ちに響いた。カッコいい。

アンヌ・フォンテーヌ監督『ココ・アヴァン・シャネル』

シャネルを描いた映画は4本あるそうだが、今夜はそのうちの1本『ココ・アヴァン・シャネル』(2009)を見た。『アメリ』のオドレイ・トトゥがシャネルをやるということで興味津々。

貧しい姉妹(シャネルは妹)が面会に来ることのない父親を毎日曜日孤児院で待ちながら過ごす。成長したふたりは夜は酔っ払いの兵隊を相手にナイトクラブで歌い、仕立て屋の隅でお針子として働く。懐具合のよいバルサンは兵役を終えると帰ってしまうが、ココはパリへ出ようと足がかりにバルサンの家(大邸宅)を訪ねて居候になる。
乗馬服を器用に作り、馬に乗ることを覚え、競馬場のファッションを知り、自己流の帽子と服で目立つ。
フランスの大邸宅の屋内と庭園の豪華さにため息。
バルサンのイギリス人の友人と恋に落ち、海辺に連れて行ってもらうが、彼は実は貧しくて大金持ちの女性と結婚するところだった。

シャネルの凜とした生き方が描かれていて、応援しながら見ていた。最後は成功した彼女のコレクションの場面、感動した。

アダム・シャンクマン監督・ジョン・トラボルタ主演『ヘアスプレー』

湯山玲子さんの素敵な本『クラブカルチャー!』を図書館で借りて読んだのは数年前のこと。クラブってなにか、クラブミュージックってどんなものか、読んでわかったわけではないがすごく教えてもらった。よく覚えているのはイビサ島のクラブの話で、こんな日本人がいるのかと羨ましく思ったことを覚えている。
その後は『美術手帖』とか雑誌でゲイ関連の記事や対談を読んで、ひとり喜んでいた。
先日、相方が『クラブカルチャー!』を買って読み、湯山さんがこんな映画を紹介しているという。それでアマゾンプライムにあった『ヘアスプレー』をさっき見た。

2007年制作のミュージカル映画。アメリカ、ボルチモアに住む一家、父親がクリストファー・ウォーケン、母親が特殊メイクしたジョン・トラボルタで、二人とも似合っているというか、名演というか怪演というか味のある名演技だった。
娘のトレイシーはダンスとおしゃれの好きな女の子で、テレビの人気番組に出て物怖じせずに踊り歌い、番組の主演ダンサーと堂々と踊る。学校で居残り組になって教室に向かったトレイシーはそこで黒人の生徒たちが踊っていた中にはいってR&Bのステップを踏み踊り出す。
全編R&Bの歌とダンス、外に出るのをいやがる母親を説得して一緒に外に出て、いろんなシーンで歌い踊る。トレイシーはデモに参加して警官に追われる。テレビ局には警備員がいっぱい配備される。そこをくぐり抜けて歌い踊るトレイシーと黒人の少年少女たち。めちゃくちゃ面白かった。

リドリー・スコット監督『ブレードランナー』

『ブレードランナー2049』を見てから前作の『ブレードランナー』を見たくなった。1982年に映画館で見てからテレビで見た記憶がなくて36年ぶりということになる。その間にフィリップ・K・ディックの原作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読んだ。それ以来、近未来SFやディストピア小説を読むようになった。ミステリー(最近は北欧の警察ものが好み)ほどではないが、けっこう読んでいる。

『ブレードランナー』のいろんなシーンをかなり覚えていて我が家の会話には近未来社会系の話がしょっちゅう出てくるのだが、なんと『ブレードランナー』は2019年の物語なのである。都会の空をぶんぶん飛ぶたくさんの車を見て、来年は大阪もこうなっているのかしらと思いました(笑)。
叛逆するレプリカントのリーダーが美しいと思ったら ルトガー・ハウアーだった。一時期彼が不気味な役で出る映画を何本か見たことがあった。
「49」では老けたデッカードだったが、こちらは若くて美しくて激しい戦闘場面をよくこなしている。いろんなことを考えさせた『ブレードランナー』であった。

2日続けて『ブレードランナー2049』

今日もオーケーというので2度目をありがたく見ることにした。
昨日は見終わってから昔見た『ブレードランナー』(1982)を思い出して記憶を喋りあい、その上で見たばかりの「2049」について感想のようなものを話し合い、ネット検索して人様の意見を読み、おおいに満足して寝付いた。

出演者の紹介を読んでいたら、ロビン・ライトが出ているのがわかって、あのきれいで毅然とした人がロビン・ライトだったのかと感慨ひとしお。
『ギルティ・オブ・ラブ』『シーズ・ソー・ラヴリー』『メッセージ・イン・ア・ボトル』くらいしか見てないけど一時大好きだった。ショーン・ペンと結婚してたときは好意を持ってたなあ。今日もジョシ警部補役が毅然としててよかった。

2度見るとストーリーや役柄が納得できてすごく楽しい。近未来の世界に引き込まれてしまった。もっとしゃべったことなんか文章化したいけど、今日も興奮したということでおしまい。

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『ブレードランナー2049』

うちのパソコンで『ブレードランナー2049』が見られると聞いて、用事をみんな棚上げして夕食後iMacの前に座った。
『ブレードランナー』(1982)を見たのは封切り後3ヶ月くらい後だった。わたしは当時『スター・ウォーズ』のハリソン・フォードが嫌いだったので見に行かなかった。行った男組がみんな「いい、いい、よかった」といいまくるので悔しくなって行ったのだった。実際見たらそれはそれは素晴らしい作品で、すぐに原作を読み、SF小説はあまりすきでなかったのにそれ以来かなり読んで、SFファンとまでいかないがけっこうSF好きになった。

小説もいいけど、映画のほうがずっと身近に感じて、相方がもともとからSFや活劇が好きなこともあって付き合ってよく見るようになった。見ればけっこう好きなんである。

今夜はじっと座っていたら腰に悪いなあと思いつつ、じっと座って『ブレードランナー2049』の世界にはまっていた。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督すごい。

ソフィア・コッポラ 製作・監督・脚本『SOMEWHERE』

2010年の映画で当時は見たいと思っていたが忘れてしまっていまになった。
ハリウッド映画のスター、ジョニーはロサンゼルスの高級ホテルで生活し、フェラーリを乗り回して豪華に暮らしている。きちんと仕組まれた時間と場所を平静に行き来して屈託がない。大スターってこんなんやなと納得した。
前妻から一人娘のクレオを預かって欲しいといわれて淡々とスケートの練習場に送っていき、練習を見守る。元の日々に戻って賑やかに暮らしているところへ、クレオが一人でやってきた。母親が留守するのでサマーキャンプに行くまで泊めてほしいとのことで、父と娘はホテルで一緒に暮らす。いっしょにイタリアの映画祭の催しに参加し、戻ったらラスベガスで遊ぶ。

ホテルの部屋の台所で娘が朝食にポーチドエッグをたくさん作り、パンにハムとエッグをのせた上にハーブを散らすシーンが素敵だった。

クレオをキャンプに出発さすために、ヘリ経由で専用タクシーに乗せて父と娘は別れる。
一人になったジョニーはフェラーリで高速道路を飛ばす。それから車を道路に置いて歩き出す。どこまでも。

ソフィア・コッポラ色が全開な感じですごくよかった。どことなくマルチェロ・マストロヤンニが思い浮かぶスティーヴン・ドーフは最初はなんとも感じなかったのに、だんだん孤独な男としてせまってきた。最後どうなってしまうんだろう。

ジョニーのベッドで、ジョニーの横にクレオが清らかに寝ている。小津安二郎監督を意識してると騒がしいうちら。