今日は寒かったが

昨夜は遅くなってから映画『ハンナ・アーレント』(マルガレーテ・フォン・トロッタ監督)を見た。当然寝るのが遅くなったが、興奮してしまい眠つけなかった。お風呂に入ってウィスキーをちょびっと飲んでも眠れない。哲学者ハンナ・アーレントの凄みと強さが頭をぐるぐる。
あれだけのユダヤ人たち知識人たちからものすごい批判を一身に受けて真っ向から自説を述べる。その説をきちんと読まなくてはいけないと思った。知ることが第一歩だ。

そう決心して明け方眠りについた。今日木曜日は姉の家に行く日なので早めに起きた。疲れていても約束してる。ビルから外に出るといきなりすごい冷たい風にさらされた。タクシーの運転手さんが車に乗っている間は暖かいですよって。姉の家への来訪8年目にして、タクシーを利用している。梅田で姉の買い物をしてまたタクシーで、どっこいしょ。

いつも帰りに時間が合って乗るタクシーの運転手さんがこれおいしいよとクロワッサンをくれた。クロワッサンで有名なパン屋があるんだって。ご飯のあとでコーヒーをいれて食べたら気持ちが温もった。なにかお返しをしなくては。

マルガレーテ・フォン・トロッタ監督『ハンナ・アーレント』

長いことハンナ・アーレントの本を読もうと思いつつ読んでなかった。どういう人かも知らず、東京で映画が上映されたのをニュースで知って見たいなと思ってから数年経っている。
女性の思想家でよく読んだのは、シモーヌ・ド・ボーヴォワールとシモーヌ・ヴェイユ。それにジュリア・クリステヴァを少し読んだことがある。だけどハンナ・アーレントの本は読んでなかった。反省。

相方がいい映画だというので『ハンナ・アーレント』のネット紹介記事を読んでいたら、即、見なあかんと思った。ネットで見られてよかった。格調高い映画だった。今夜はハンナ・アーレントに鼓舞された。

今日は書いてる時間がないので、感想記事はまたそのうち書くつもりだが、映画の中でハンナがいった言葉に笑ったので紹介する。
ハンナの夫ハインリヒは高校卒業前に徴兵され、その後ローザ・ルクセンブルグ率いるスパルタクス団に参加。独学でマルクス主義やシェイクスピアを学んだ。映画業界で働いていたこともある。フランス亡命中にアーレントと出会う。その後アメリカに亡命、大学の哲学科教授である。彼らの家に来客があって会話中、自分は大学行ってないからと彼がいうと、ハンナは「思想家に学位は必要ない」と答えた。そうだそうだ。