こどものころは父親が適当に自分の好みのレコードを買ってきたのを聞いていた。うちには戦火をくぐった蓄音機とSPレコードがあった。レコードは大衆的なクラシック、タンゴ、シャンソン、映画音楽など。ラジオではディキシージャズ、スイングジャズを聞いていた。この父親のおかげかいまだになんでも聞く。クラブの爆音でも大丈夫(笑)。
さっきツイッターを読んでいたらYouTubeで「Glenn Gould Bach Goldberg Variations 1981 Studio Video complete 」というツイートが現れた。
いまちょうどサラ・パレツキーの『カウンター・ポイント』を再読中である。ヴィクの恋人ジェイクがコントラバス奏者だし、ヴィクの亡き母はクラシックの歌い手でありピアノを教えていた。そんなことでクラシック熱がじわじわ湧いてきたとき、偶然現れたYouTubeをクリックした。
グレン・グールドはフリージャズ熱が一段落したころによく聞いていた。LPレコードがCDになったころだ。最近はあまり聞いてなかったが、グールドがわたしのいちばん好きな漱石の『草枕』を愛読していたことを知ってますます好きになった。
47分19秒の演奏が終わった。音だけでなく弾いている姿が見られてよかった。