サンローランの映画ができたと聞いたときから見たかった。サンローランの服をもっているわけでもないのに、サンローランのファンなのである。
若き日のサンローラン(ピエール・ニネ)と知り合い共同経営者で後援者として共に過ごしたピエール・ベルジェ(ギヨーム・ガリエンヌ)がサンローランの死後に一緒に買い集めた美術品などを競売に出すので、終生添い遂げたのだなとわかる。ちらっと解説を読んだら50年にわたって支えたと出ていた。
わたしはサンローランとほとんど同時代の人である。中学生のときにディオールの名前が姉たちの会話に出て、ロングスカートの人を見かけるようになった。
姉のファション雑誌のお古をもらって見ていたからファッション雑誌歴も長い。自分で買うようになって、『それいゆ』を経て『装苑』『ハイファション』『流行通信』『ミセス』など長いこと買っていた。サンローランは雲の上の存在だけど、今シーズンのドレスとか雑誌で見てよく知っていた。すごい人生を生きぬいたサンローラン、素晴らしいものを遺した。