パトリシア・ハイスミス『キャロル』と吉屋信子『屋根裏の二處女』

『キャロル』がいいと友人と話していたら、日本には吉屋信子がいると言ってくれた。忘れてたわ、吉屋信子を。そのときは覚えていなかったが突然うちに『屋根裏の二處女』があるのを思い出した。探し出したらまだまだきれいな箱入り本で『花物語』といっしょに入っている。(吉屋信子全集 1 朝日新聞社 昭和50年(1975)発行)
久しぶりだから両方とも読もう。お正月に読む本がまた増えた。ハイスミスのリプリー・シリーズ3冊とどっちを先に読もうか。
(リプリー・シリーズは『太陽がいっぱい』『アメリカの友人』『死者と踊るリプリー』の3冊を正月用に買ってある)

『屋根裏の二處女』は大正8年(1919)に書かれた本で、『キャロル』は1952年である。どちらもかなり前に書かれたものだけど、いきいきした愛の姿が美しい。
どちらも二人の女性どうしの愛の姿が美しく描かれている。優しく美しいだけでない力強く生き抜こうとする二人。前途多難はわかっているけど、もう向かっていき闘っていくしかない立場を選んだ。

キャロル (河出文庫)