「久しぶりに見た」が口癖になってしまっているが、ニール・ジョーダン監督の映画も久しぶりだ。「狼の血族」が大好きでレーザーディスクを持っている。「モナ・リザ」もよかった。「クライング・ゲーム」は期待して行ったのにもひとつだった。まわりの評判も映画評もすごくよかったんだけど。「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」はトム・クルーズとブラッド・ピットを見に行った。
それでT氏にまとめて貸していただいたニール・ジョーダン監督の分を見るのが遅くなったってわけ。今夜の「プルートで朝食を」(2005)がよかったからこれから続けて見るかも。
パトリック・マッケイブの原作を映画化とあるが本の翻訳は出ていないようだ。
70年代のアイルランド独立運動を暴力的に弾圧したイギリスに対して、IRAが各地で爆弾テロを起こしていた時代。北アイルランドに近いタイリーリンの町のカトリックの神父(リーアム・ニーソン)と家政婦の間にパトリック(キリアン・マーフィー)は生まれた。母は神父の家の前に赤ん坊を置き去りにしてロンドンへ行ってしまう。養子に出されたパトリックは美しく育ち女装を好む少年になる。
母を探そうと家出してロンドンに向かう途中でいろいろなひとに出会う。IRAの武器庫になっている家に住むことになって、武器を捨てたことで撃たれそうになったり、行きずりの男に首を絞められそうになったり。車に乗せてくれた男があとで知ったがブライアン・フェリー!
ロンドンのクラブで爆弾テロがありテロリストに間違われて逮捕され、拘置所暮らしが気に入ってしまう。尋問した警察官に出るのがいやだ、ここに置いてくれと迫るが、放り出される。
でも、その警官がパトリックにあった働き場所を世話してくれるのだ。
母や弟にもさりげなく出会い、父とは歩み寄り、これからまだまだ多難な人生をにっこりしながら生きていこうとする。
IRAやテロのことがひとりの女装男性が行く人生をとおして語られる。
キリアン・マーフィーが美しすぎる。
ブライアン・フェリーのロキシー・ミュージックを80年代にフェスティバルホールで見たときは美しかったなあ。