リドリー・スコット監督『オデッセイ』

リドリー・スコット監督が大好きな上に好感を持っているマッド・デイモンの主演だから映画館で見たかったんだけど、混んでいそうで見送り。(久しぶりの映画館は『キャロル』になった。)
絶対におもしろいはずと思って見たのだが、やっぱりおもしろくてよかった。大作のおもしろさだからNASAのシーンとかいつものパターンと思ったけど、物語としてはなくてはならないシーンだからしょうがない。重要課題を決定していく立場の上司や管理職の人間をうまく描いていた。

火星で一人ぼっちで暮らすはめになったワトニー(マッド・デイモン)が、食べ物を確保するのを中心にユーモアをもって頑張るところがうまく描かれていた。ジャガイモを作るのに同僚の排泄物も使うところの独り言に笑ったけど、こういうところでユーモアを忘れない人間だから活路を開けるのよね。
とにかく丁寧に作ってあって、船長の好きな音楽とか細かいところに手が届き、お定まりのセリフだってちゃんと言うべきところで言っている。

火星のシーンなんか、ほんとの火星だと思って見ていた(笑)。
原作のアンディ・ウィアー『火星の人』(ハヤカワ文庫)を読みたい本リストに入れておこう。