ジュリアン・ムーア主演、スコット・マクギーとデイヴィッド・シーゲル監督『メイジーの瞳』

ちょっと重い東映 藤純子作品をおいて楽しそうな洋画を見ようと探した。ジュリアン・ムーアならいうことなし。タイトルどおりに可憐なメイジーの瞳に魅せられた。2013年のアメリカ映画。
母親のスザンナ(ジュリアン・ムーア)はロック歌手で、父親は美術品のディーラーだが離婚。メイジー(オナタ・アプリール)は10日ごとに二人の家に住むことになる。父親は出張が多く元ベビーシッターのマーゴにメイジーの世話を押しつける。スザンナはバーテンのリンカーンと結婚するが、娘の世話はリンカーンにまかせきり。それでもこどもを愛していると抱きしめる。なにをしてもここに止めることができないのをわかってツアーに出る母を見送る娘の瞳が悲しい。

ニューヨークの小学校の授業の様子やこどもたちの行動が描かれていて微笑ましい。メイジーの表情やしぐさが愛らしく、服やアクセサリーが素敵。こども部屋のインテリアはわたしが真似したい(笑)。
海辺の売り家をマーゴがツテで借り、二人で海辺で遊んでいてボートに乗りたいと話しているところへリンカーンがやってくる。明日は3人でボートだ! 夜中にツアーのバスがやってきてスザンナがいっしょに行こうというが、娘は明日は3人でボートに乗るといってがんばる。
マーゴとリンカーンが出てきて遠くから母娘を見ている。母はツアーに戻っていった。

悪いひとが出てこないけど自分勝手なひとは出てきて話がややこしくなるが、しっかり者の6歳の娘の自己主張がとおって気持ちよく物語が終わる。
トシがいってちょっと落ち目の歌手という役のジュリアン・ムーア。娘の自己主張に負けて引き、そして面倒を見る二人への敗北感と信頼もある演技力がすごい。