ブレードランナー的風景

晩ご飯のときはスダレを巻きあげ窓をいっぱい開けて風を通す。部屋の中を風が吹き抜けていい気分。もひとつのいい気分は、暗くなっていく外の景色を眺めることだ。食事はたいてい夕暮れ時にはじまり、日が暮れていくのに合わせて酔いがまわる(笑)。
暗い中を走るくるまの光がいく筋も見える。信号機の色が青、赤、黄と変わって光る。ずっと先に道路が交差しているところがあり、くるまが横切っていくのが見える。空中に見える高速道路を走るくるまのライトが光る。
ああ都会だなあ。

そして、夏になると毎夜見て気分良くなっているのがずっと先にある二つの高層ビルである。それぞれ離れて建っているのは昼間見ればわかる。近い方はタクシーで横を通ってこれかとわかった。片方は茶系統でもう片方はグレー系統の壁色である。それが夜になるとどちらも黒くて一つの巨大なビルに見える。窓の灯りがともっているのが夜中過ぎると徐々に消えていく。赤い信号灯が黒くなった壁にずっと灯っている。

まるでブレードランナーのようなとわたしは毎日見るたびにいっている。どこがブレードランナーかわからんけど、ブレードランナー的風景といって愛でている。