金曜日のSUBは竹田一彦さんのギターと財盛紘さんのデュオの日なんだけど、今夜は東京からのギタリスト菅野義孝さんと竹田さんの「Two Guitarists」だった。ふたりは息の合った華麗なギターを聞かせてくれ、客はみんな時間や仕事のことや苦労を忘れて聞いている感じ。ふと顔を上げて客席を見渡したら恍惚とした表情で聞き惚れている人もいて、満員の客全体に幸福そうな気配が充満していた。
わたしは先日からレジナルド・ヒルの傑作「ベウラの頂」を読んでいて、アタマの中は滅多に味わえない幸福感に満たされている。この作品ではマーラーの〈亡き子を偲ぶ歌〉が底に流れていて重要な役割を担っているのだが、今夜のわたしには、ふたりのジャズギタリストが奏でる音が〈亡き子を偲ぶ歌〉とだぶっていた。
演奏中に突然喉がいらついて咳が出てナンギなことになったなとハンカチで口をおさえたが、バッグにのど飴が1個入っていて助かった。非常袋を持ってるもんですね。生姜飴(うどんや風一夜薬)とビニール袋と小型懐中電灯(サラ・パレツキーさんにいただいたシリーズ30周年もの)と手帖とペン、健康保険証をお気に入りの小袋に入れている。でも1個だけなので、効力があったところで口から出してハンカチに包んでおいて、もう一度咳き込んだので、また使った(笑)。今日は一日中背中が凝ってたし風邪を引くのかも。今シーズン最初の風邪やな。