シリーズを続けて読むと レジナルド・ヒル『ダルジールの死』

ダルジール警視のシリーズ、最初は図書館のを数冊続けて読んだが、シリーズの途中から読んだのでもうひとつ理解が足りなかった。ここ数年は発行されるとすぐに読んで流れをつかみはじめた。新作を追って読むのはすごく楽しいし、最後まで素晴らしい作品を残してくれたものだ。
いま作者のレジナルド・ヒルが亡くなったので追悼読書をしているのだけれど、すごい体験をしている。なにも大きな声でいうようなことではないが、初期の作品でダルジールとパスコーが出会うところ、パスコーとエリーの出会い、そうだったなぁと微笑ましい。そしてゲイのウィールド部長刑事はパスコーより年上だし仕事ができるが、昇進することを断っている。警察署での軋轢を避けるためと、いっしょに暮らす書店主ディッグウィートとの暮らしを充実させたいから。彼らの出会いをおととい読んだところだ。いま読んでいる「ダルジールの死」では「完璧な絵画」で出会ったエンスクームの村の家でふたりが幸せに暮らしているのがわかる。ウィールドとパスコーとエリーの仲のよさは格別。ダルジールが本の最初で死にかけるが、最後でもどってくる。読んでいて幸せになる。なんか支離滅裂なラブレターのようなものね、これ。