鳥取地震と阪神大震災の記憶

午後、パソコン前に座っていたら机の上のiPhoneがでっかく叫び出した。「地震や」と叫んで立ち上がったら部屋は揺れはじめた。うちはマンションの8階なのでよく揺れる。
午後2時7分、鳥取地震、ずいぶん長く揺れていた。物が落ちるとかはなくゆらりゆらりと揺れるだけ。「うわっ、どないしょ」「どこにいたらええのやろ」と言葉がぽろぽろとこぼれる。テーブルのところへいって「この下にもぐろうか」と言ったところで、揺れはおさまった。それからはラジオをかけっぱなしで野村アナウンサーの緊迫した声を聞いていた。

阪神大震災以来、地震が怖い。
あのときは壁一面につくりつけた本棚の上段からばらばらと本が飛び出した。その下に布団を敷いて寝てたから当たれば大変なことになるところだった。
揺れの方向によって物が落ちたみたいで隣家の人は食器棚の扉が勝手に開いて食器がたくさん飛び出し割れたそうだ。うちは食器はほとんど大丈夫だった。

飛び出した本はふだんはあまり開かない全集本だったが、片付けるときに飛び出した本を捨ててしまった。残った揃ってない全集本は本棚下段の隅に積んであるのだが、昨日ふと、「坂口安吾全集の残りはいらんね、ほかそうかな」と言った。そしてまず第一弾を取り出してゴミ袋に入れたのだ。
昨日そんなことがあって今日の地震なのでちょっと怖い。