ペドロ・アルモドバル監督・脚本『私が、生きる肌』

今夜もペドロ・アルモドバル監督の映画を見ることにしたのだが、この作品、見ている間も見終わっても、すごい!としか言葉が出てこなくて、どう書いたらいいものか。
2011年の作品。原作ティエリー・ジョンケ(ハヤカワ文庫)

主な舞台は世界的な形成外科医ロベル・レガ(アントニオ・バンデラス)の大邸宅。邸宅の中に手術室があり監禁室あり。死体を埋めてもバレない広さの庭があり血の付いた寝具を燃やしても平気なのである。趣味は盆栽で、植木を剪定して自分の思う姿に矯正する。人間も思う形に仕上げられるわけだ。

ロベルの妻ガルは自動車事故で大やけどを負い、療養中に窓ガラスに映った醜いケロイドの自分の姿に絶望し自殺する。一人娘のノルマは母の自殺を目撃したショックで精神を病みクスリを常用している。偶然パーティで出会った洋品店の息子ビセンテ(ジャン・コルネット)とノルマは腕を組んで庭園へ出る。二人は抱き合うがノルマが大声で叫びだしビセンテは逃げ出す。ロベルは死んだ娘を見つけて、ビセンテを探し出し追う。
ついにビセンテを捕まえて監禁したロベルは、ビセンテを去勢し性転換手術をほどこし人工膣を装着する。膣を広げるために小から大のペニスを並べて受け入れ態勢を整えさす。ついにビセンテは美女に生まれ変わる。ロベルは彼女をベラ(エレナ・アナヤ)と名付ける。
鍵のかかった部屋で孤独に過ごすベラはテレビでヨガへの誘いを見てヨガの本を要求し熱心に学びはじめる。美しい肉体のヨガのポーズ。

ついに、ロベルの拳銃を手にしたベラはロベルを撃つ。
ようやくベラはロベルの邸宅から逃げ出して母の洋品店へ帰った。

思い出しつつストーリーを綴った。こういう映画が好き。