ディケンズ『大いなる遺産』とアン・ペリー『偽証裁判』

「偽証裁判」は読み終わっているのだが、もう一度ていねいに読んでから感想を書こうと思っているうちに、数日前からiPad miniで夏目漱石を3冊続けて読んでしまった。
ヴィクトリア時代のロンドンが薄れて、もう少し後の東京が姿を現している。この調子ではいつまで経っても漱石から抜けられぬ。
積ん読本が増え続けているのをどうしよう。Kindleにも入っているけど・・・。まあ1冊ずつ片付けていくしかない。
悩みつつも今年早々に買った岩波文庫のディケンズ「大いなる遺産」を読みかけている。ディケンズはかなり読んでいるけど本書ははじめて。映画はグウィネス・パルトロウが出ている1988年版を見たがよく覚えていない。あんまり後味のよくない映画だった。

いま「偽証裁判」と「大いなる遺産」は同時代でないかとふと気がついた。「偽証裁判」はクリミヤ戦争が終わってすぐのことで、解説を読んだら1857年のこととあった。「大いなる遺産」は1861年に発表されている。
ヴィクトリア時代のイギリスだが、同時代に書いているのと、後世になって時代小説として書いているのと違いはあるが、同じロンドンを馬車が走っていると思うとなんだか興奮してしまう(笑)。
「大いなる遺産」を読んでしまうか、「偽証裁判」再読を先にするかまだ悩んでいるが、ストーリーに引っ張られてディケンズだろうな。
(「大いなる遺産」岩波文庫 「偽証裁判」創元推理文庫)