ニールス・アルデン・オプレヴ監督『ミレニアム2 火と戯れる女』『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』

2009年の作品だから5年前だ。そのころ評判はいっぱい見聞きしていたが、なんとなく見る気が起きなかった。口コミで推す人が周囲にいなかったのもわたしの弱点だけど、みんなが騒ぐものは見ないという天邪鬼、これも弱点やね。
スウェーデンのミステリはたくさん読んでいるが、その中でもいちばん読まれている本を読んでいなかったと反省しきり。いまは映画でお腹がいっぱいになったので、落ち着いたら全巻買って読もう。

「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」ではジャーナリストのミカエル(ミカエル・ニクヴィスト)が主人公で、彼が苦闘しているのをネットで知った天才ハッカーのリスベット(ノオミ・ラパス)が連絡してきて、ミカエルが命がけでやっている仕事に協力する。命を賭けて得た信頼と愛で事件を解決したが、ミカエルにはジャーナリストの恋人がいた。リスベットは大金を手にして国外に出る。

「ミレニアム2 火と戯れる女」「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」を昨日と今日とで見てようやく落ち着いた。
リスベットは外国から戻ってきた。
ミカエルはリスベットのあまりにもひどい生い立ちや不運を知り巨悪を暴こうと立ち上がる。その悪は現在にもつながっていて、ミカエルや雑誌社を脅かす。
ミカエルの妹が弁護士でしっかりとフォローして裁判闘争を進める。
リスベットの父親と腹違いの兄があまりにもひどい。そして後見人の弁護士のリスベットへの強姦がひどい。特殊機関の老人たちがリスベットを殺そうと襲いかかる。そして真実を知ったミカエルと雑誌社にも襲いかかる。
瀕死の重傷を負ったリスベットが病院で回復していく。担当医の毅然とした態度と善意とユーモアにほっとした。このお医者さんまでやられたら救いがないところだ。
リスベットは150センチ40キロという小柄である。わたしとたいして変わらないからスウェーデンではほんまに小さいやろな。
小柄な体で大男どもの暴力に挑むリスベットが素晴らしい映画だった。