モルテン・ティルドゥム監督『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』

2014年のイギリス映画。わたしはタイトルすら知らなくて、翻訳家の山本やよいさんとのメールのやり取りでシャーロック・ホームズの話から巡ってベネディクト・カンバーバッチときて、『イミテーション・ゲーム』を見ましたかと聞かれたという長い話である。
「まだ見ていません」と答えてから、アマゾンプライムをチェックしたら、なんとタダで見られる。さっそく今夜見た。

ケンブリッジ大学の数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)は第二次大戦中、ナチスの暗号機エニグマの解読に挑む。同僚を見下して孤立するチューリングは、上官の「チャーチルがすべての責任者だ」という言葉を聞き、チャーチル首相に直訴して仕事を続けることになり、エニグマ解読のための同僚をクロスワードパズルで選ぶ。一人の女性(キーラ・ナイトレイ)がパズルで優秀な頭脳を見せる。

エニグマを解読するための努力が実るまでの苦労と上官や警察官とのやり合いが詳しく描かれる。
解読してから後の行動についての悩みの大きさもぐさっとくる。またその時代の同性愛者に対する政府の扱い。何十年か前の話なのに大変な苦難を重ねて生きた主人公の苦難に涙した。