サラ・ブレーデル『失踪人特捜部 忘れられた少女たち』

このまえ難波のジュンク堂をぶらついているとき目に止まり、北欧の刑事物ならいけるだろうと知らない作家だけど買ってみた。用事の合間に読み出してぼちぼち進んで10日もかかったけどおもしろかった。うまい作品だなと思ったら著者紹介にデンマークの人気ミステリ作家とあった。たしかにうまくて魅力がある。

主人公は新たに失踪人特捜部に配属された女性刑事ルイース・リック。用意された部屋に黒づくめの変わった感じの刑事アイクが入ってきた。ルイースの目線で話が進むので読みやすい。不良っぽいアイクだがルイースにだんだん惹かれていく。

ルイースには結婚を決めていた恋人クラウスが首をつっているのを見た過去があった。彼女はそれ以来独身をとおし、両親を失った子供を養子として育てている。
森でのレイプ事件を調べはじめると、過去の事件も浮かび上がる。ルイースはアイクに最初は違和感を持つが、共同で仕事をするうちに打ち解けだんだん協力しはじめる。
ルイースの友人で元新聞記者カミラも独自の考えて調査をはじめ、目の前にせまった自分の結婚式を放り出して関係者を訪ねてまわる。
第二作が読みたい。翻訳出るかな。
(河井直子訳 角川文庫 1000円+税)