年末からの風邪引きが自分では治ったと思うんだけど、明け方咳をしていたそうだ。まだ治ってなかったんだ。今夜は濡れタオルを吊るして空気の乾燥に備えよう。
昼間だってまだちょっとぼおっとしていた。こんなときのセイヤーズだと、テーブルの前に『学寮祭の夜』を引っ張り出しているのだが、これがもう厚くてたいへんなのだ。小学校5年生くらいから読み出してそれ以来何百回読んだことか。読んだ本が日本で最初に訳された抄訳本だった。いまも手元にあるのだがぼろぼろである。まだ新訳が出るとわからなかったころに、これをコピーして希望者に分けたことがある。面倒なことをやる親切心というかお節介というかたいしたものだった。コピーしたおかげで古い本はよけいに破れた。いまはだいじに包んで本棚の隅っこに置いてある。
小学校に行く前から読んでいたのが『小公女』。どこの家にでもある小学生向きの厚い本で、うちの場合は姉2人が読んだ後は本棚に並べられ、そのあとわたしが読んだのだが、何度も何度も読んだあげく、自分のものにして人に渡さなかった。中学生になって岩波少年文庫版を自分の小遣いで買った。この本をいつまでも持っていたが『あしながおじさん』といっしょに数年前に処分した。その後は「青空文庫」で菊池寛訳のを読んでいる。
『ジェーン・エア』は小6の夏休みに姉の友だちに借りて読んだのが最初。感動して何度も何度も読んだ。夏休みが終わって2学期に学校へ行ったら、国語の女の先生が「この本を貸してあげる」と出してくれた。「もう読みました」といったら悲しそうにされたけど、そういうときは借りたらよかったのね、まだこどもだったから気がまわらなかった。中学に入ってお年玉で『嵐が丘』を買った。でもまだこどもだったから真価がわからず、ほんとに『嵐が丘』に目覚めたのはずっと後だった。いま持っている『ジェーン・エア』は吉田健一さん訳の文庫本をiPad miniで読んでいる。
集英社
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