天王寺のジャズ喫茶に入りびたっていたころ「仁義なき戦い」(1973)と「仁義なき戦い 広島死闘篇」(1973)を封切りで見た。40年も前のことだ。怖いもの見たさのような感じで見たのを覚えている。それまでも東映やくざ映画のファンだったが、「仁義なき戦い」最初の2本で満腹になりこのあとは東映映画を見なくなった。
菅原文太のその後の作品は見ていないが、強烈な印象を受けた「仁義なき戦い」の2本だけでずっとファンだと言ってきた。
その後の3本を、おととい昨日今日と三日連続で見た。「仁義なき戦い 代理戦争」(1973)「仁義なき戦い 頂上作戦」(1974)、「仁義なき戦い 完結篇」(1974)。時の流れのせいか、落ち着いてゆっくり見ることができた。すごい映画だ。俳優たちが若くてすさまじく役を演じていた。
おもしろかったので書き留めたセリフ、「知らん仏より知ってる鬼のほうがましや」(代理戦争)、「前向いても崖、後ろ向いても崖や」(頂上作戦)、「牛の糞にも段々がある」(完結編)。
広能組組長(菅原文太)の男の意地を持ったヤクザが殺されずに引退してホッとした。彼(美能幸三)が獄中で書いた手記からこの映画ができたのだ。