久しぶりに聞く友の声

ヴィク・ファン・クラブ(VFC)の古い友人が今夜は一人で留守番だとメールがあったので、時間が空いていたら久しぶりに長電話でしゃべろうと提案した。
彼女が入会したころはまだメールがなくて、郵便と電話が連絡手段だった。やる気のある子が封筒をちょうだいと持って行って楷書で全員の宛名を書いてくれたことがあったのを思い出す。26年前のことだ。
そもそもわたしが会員になったのは、最初の発案者がファンクラブをつくったと各新聞社に伝えた記事を読んだから。わたしは朝日新聞家庭欄で読んで集会に行く気になった。30数人の熱い人たちが集まって決意表明のような言葉が交わされた日だった。いまだったらノートパソコンを出すところをみなさんシステム手帳をさっと出していた。髪を指でかきあげるしぐさのかっこよかったことはいまも語り草である。

なんかかんかあって、半年後にわたしが全部を引き継ぐことになったのだが、宛名シールを買いたてのマックプラスで印字したこと、最初の会報を難儀しながら作ったことをよく覚えている。ローマ字入力を正月休みに練習し、最初の原稿を書いた。それ以来欠かさずに会報を出して26年。VFCとアップルのパソコンは手をつないで歩いてきた。

そろそろYKさんから電話があるはず。あ、あった。声を聞くのは久しぶり。
なんだかだとどうでもいいようなことをおしゃべりした40分間だった。彼女は家業を引き継ぎ、母親の介護をしながら暮らしている。3人の娘さんがいて上の子は結婚し下の子は中学生である。賑やかな生活の話を聞いて大笑いして楽しい夜になった。

ゆるい土曜日

昨夜はゆっくりとストレッチしてお風呂に入りゆったりとぬくもってから白湯を飲んで寝た。去年の暮れからのバタバタが終わり最近はこういうありがたい夜が多い。眠れない夜がなくなり、目覚めたときが快く、だから一日が快調である。自営業で仕事をしているときはこうはいかなかった。長い間、月曜日から金曜日まで緊張が続き、土曜日になると下痢してた。夜は寝つきが悪かった。

いまは仕事はほとんどしてないし、通勤がないし、朝起きてから夜寝るまで外へ出ない日も多い。去年までは仕事はヒマになったけど、週に一度だけど姉の家訪問、毎夜の電話かけで消耗していた。どうってことないと思ってたけど、疲れがたまってしまったのだ。これからは気をつける。

今日は読書をがんばった。サラ・パレツキー『フォールアウト』の半分以上きたのでもう少し。あと2日くらいで読み終わるかな。
そして、毎月書いているけどヴィク・ファン・クラブの会報作り。今日土曜日だから来週いっぱい頑張る。

電話はかけないでください(kumiko日記について)

毎日わたし自身が思うこと、あなたに伝えたいことをこの日記を書くようにしている。たまに休むときがあるがほとんど毎日書いている。わたしのことが気になったら、この日記を読んでほしい。現にいま読んでくれている人は、それで納得してください。

たまにブログを読んだから電話したと電話がある。まるっきり善意の電話だが、いまのわたしにはそういう善意は不要だ。
つい先日、妹からの電話を「これからはわたしに電話しないで」と断った。妹は善意の人である。

このブログが、あなたからの善意の電話をお断りする通知であることに気がついてほしい。

一仕事すんだ感

途中休憩が多すぎた今月のヴィク・ファン・クラブ会報作り、ようやくプリントが終わってここに重ねて置いてある。明日綴じて封筒入れして送る段取りだ。一仕事すんだ感でまんぞく、まんぞく。ネット情報を友人が送ってくれたのによると郵便局に郵便物が満杯だとのこと。明日の夜に投函したらいつ届くかな。今年中に届くかな。

今月はページ数が少なくて早くできるはずだったが、パソコンの不調プラスわたしの不調で途中休みが長かった。ようやく今日気合いを入れてかかって出来上がったのでやれやれ。
いまはコーヒーとナッツで和んでいるところ。この後はお風呂で和んでから雑誌を読むとか呑気にしていたい。

今年になってから発行日が遅れる月が多く、休刊か廃刊か心配してくれている人がいるように感じる。心の中に隔月刊にしようかなと囁く声もある。でも、遅れても毎月出すことに意義があると思いつつやってきたので、これからもやっていこうと思う。
12月号を送るより前に1月号の原稿が二人から届いている。こりゃ来年もしっかりやらなあかんな。

読書活動はじめる

昨日はのんきにドロシー・L・セイヤーズで和んでいたが、実はヴィク・ファン・クラブの会報作りの合間に一息入れたんだった。実はそうもしていられないのがわかりつつ一息入れて和んでいた。今日の午後もそのとおりでのんびりしていた。月曜からはこうはいかないと思いつつ。

夕方ポストに山本やよいさんからのレターパックが届いていた。
山本やよいさん訳のデボラ・E・リップシュタット『否定と肯定』(ハーパーコリンズ)ともう1冊は心温まりそうな本。訳者から直接本をいただけるなんてありがたいことだ。長い間、山本さんが訳されているVIシリーズのヴィク(VI)のファンクラブ(ヴィク・ファン・クラブ=VFC)活動を長年続けているおかげである。
今回も19日発売の新作『フォールアウト』を送っていただける。「超分厚いです。重いです。」とやよいさんのお言葉。重量も内容も重い。だからヴィクなんですよね。
『否定と肯定』を開いてみると、これもまた分厚い、そして文字が細かい。目に配慮しながら落ち着いて読まねば。こっちを先に読んでから次にサラ・パレツキーさんの本にかかろう。
会報を作るのと同時進行で本を読んでいく。暇なときは遊びに時間をとってしまい、ここにきて真剣になっている。今夜はもう少しパソコンとプリンタのお守りをして寝る前に読書。睡眠をたっぷりとって起きたら読書。

語り継ぐのはしんどい

姉の家の帰りに北堀江に寄った。11月からジョローナに行ってないから顔出ししなくては。冬仕様に模様替えして店の雰囲気がぐっと明るくなっている。全体を見回すもわたしに合う服は見当たらないので、姪親子へのお年玉にバッグを二つ買った。わたしに似合うとジョローナさんはいってくれたけど、ここはガマンである。バッグ買いすぎにつき。

久しぶりの大おしゃべりのあと、隣のコーヒー店へ寄った。店主の彼とはしゃべりカンケイである。知り合って半年くらいだが知りたがり屋の彼に西区の戦前戦後のことや古い建物のこと、アメリカ村の過去と現在など、よい聞き手の彼にしゃべってきた。

今日はカウンターに置いてあった小冊子『文学座通信』と『文学座 大阪支持会だより』をもらった。「文学座の関係者?」と聞いたら、そうじゃなくてお客さんが置いていったものだった。彼が文学座って知ってますかと聞いたので、中学生のときから文学座の芝居を見ていて、『シラノ・ド・ベルジュラック』やら『女の一生』やらタイトルがすぐに出てきたが、聞き手はちんぷんかんぷんであった。語り継ぐのはしんどい。

サラ・パレツキー『フォールアウト』12月19日刊行

早川書房から届いた「ハヤカワ・オンライン・ニュース【新刊案内&刊行予告2017.11.30/vol.279」にありました。文章をそのままいただきます。
《〈V・I・ウォーショースキー〉シリーズ最新作!
犯罪の疑いのある黒人の青年オーガストが、往年の名女優とともに失踪した。探偵ヴィクは彼らが向かったと思われるカンザス州の街へと赴く。オーガストたちは廃棄されたミサイル基地で何かを撮影していたらしい。調査に乗り出したヴィクは殺人事件に巻き込まれ……。中西部の郊外に渦巻く国家的陰謀の正体とは?》

さて、今回はどんな事件か。中西部カンザス州の街に調査に行ったヴィクは殺人事件に巻き込まれる。カンザス州の郊外に渦巻く国家的陰謀とはなにか。19日まであと何日待ったらいいのかしら。

今年の夏にヴィク・ファン・クラブ会員のNさんがシカゴに行くことになった。彼女はシカゴに10年以上暮らしたことがあり、サラさんにお会いしたこともある。連絡したらすぐに返事があり、シカゴのホテルでお会いすることになった。そのときヴィク・ファン・クラブの会員数人が手紙を書いて届けてもらった。その後にサラさんからそれぞれに著書を1冊ずつくださり、本にはカードや手紙がついていた。わたしも丁寧な手紙をいただいた。

そんなことで、今回は余計に新作が出るのが待ち遠しかった。
(山本やよい訳 早川書房 1404円(税込))

タチアナ・ド・ロネ『サラの鍵』を読み出した

ジル・パケ=ブランネール監督による映画『サラの鍵』がすごくよかったので、見た後すぐに本を頼んだら今日の午後届いた。厚くて郵便受けに入らず部屋まで届けてくれた。ありがたい。表紙がとても静かにきれいで、本文の文字組がとても読みやすい。だがページ数が多い。全部読み上げるのにいつまでかかるか心配になってきた。
なんて心配は置いといてと早速読み出した、映画の最後のところが気になっていたものだから、終わりのほうを読んだ。晩ご飯前だから大忙し読書30分(笑)。晩ご飯の片付けをすませて真ん中あたりを読んでいる。
フランス警察に連行されたサラとサラの両親の悲惨な生涯、サラの弟は悲惨に死んでいた。
ジュリアの調査でいろんなことが明らかにされていく。

映画と小説とでフランスで実際あった出来事を調査し掘り下げて行くジャーナリストの仕事と生活を読んで考えて当分毎日が埋まりそう。
(高見浩訳 新潮クレストブックス 2300円+税)

マルガレーテ・フォン・トロッタ監督『ハンナ・アーレント』

長いことハンナ・アーレントの本を読もうと思いつつ読んでなかった。どういう人かも知らず、東京で映画が上映されたのをニュースで知って見たいなと思ってから数年経っている。
女性の思想家でよく読んだのは、シモーヌ・ド・ボーヴォワールとシモーヌ・ヴェイユ。それにジュリア・クリステヴァを少し読んだことがある。だけどハンナ・アーレントの本は読んでなかった。反省。

相方がいい映画だというので『ハンナ・アーレント』のネット紹介記事を読んでいたら、即、見なあかんと思った。ネットで見られてよかった。格調高い映画だった。今夜はハンナ・アーレントに鼓舞された。

今日は書いてる時間がないので、感想記事はまたそのうち書くつもりだが、映画の中でハンナがいった言葉に笑ったので紹介する。
ハンナの夫ハインリヒは高校卒業前に徴兵され、その後ローザ・ルクセンブルグ率いるスパルタクス団に参加。独学でマルクス主義やシェイクスピアを学んだ。映画業界で働いていたこともある。フランス亡命中にアーレントと出会う。その後アメリカに亡命、大学の哲学科教授である。彼らの家に来客があって会話中、自分は大学行ってないからと彼がいうと、ハンナは「思想家に学位は必要ない」と答えた。そうだそうだ。