今夜は大雨かな(5月20日月曜日)

東京の友人(ヴィク・ファン・クラブ会員)から月曜日に出張で大阪に行くので夕方食事しましょう、と数日前にメールがあった。天気がどうなるか心配だったが、堀江のアブサンに予約した。わたしは1年以上友達つきあいから遠ざかっているので、これで社交界復活なるか、というところ。

(月曜日)今夜は大雨らしい。はじめの予報では午後から降り出しそうだったが、午後になってみたら夕方から大雨予想に変わっている。ちょうど出かけるときならやっかいやなと思いつつタクシーで出かけたら、さいわい小降りだった。車椅子なし、杖なし、傘あり。お店の前で降ろしてもらった。
Nさんはすぐにやってきた。9年ぶりだそうだ。そういえば9年前にはシャーロック・ホームズで待ち合わせてギネスを飲んでから新町ギロチンに行ったっけ。

おいしい料理を食べながらいろんな話をして、明日仕事で早起きのNくんはホテルへ。われわれはコーヒーとケーキでちょっと和んでから帰った。

久しぶりの外食と会話で疲れた。この体調では当分は社交は無理だとわかった。相方にも無理させてしまったので、同伴を頼むのは慎まねばと悟った。背柱管狭窄症による体調不良はどこまでも続いている。ええ加減に元気になりたい。

※昨日20日は帰りが遅くなったのでブログはお休みしました。

夏目漱石『草枕』を音読してみた

椅子にきちんと座り声に出して本を読むのが物忘れ防止によいと『クロワッサン』(5/25号)に書いてあった。「しっかり声を出すことで海馬を刺激し脳機能を高める」そうで、なるほどと思った。そして甲州弁で読んでみようと深沢七郎『甲州子守唄』でやってみた。甲州弁で書いてある会話がわたしが読むとみごとに大阪弁になり挫折。

それなら夏目漱石だ。漱石でいちばん好きな何十回と読んでいる『草枕』だが、音読はしたことない。
今日の昼下がり、相方はアメリカ村ビッグステップで開催されているステップ・ハーベストに行っている。静かな午後に漱石の朗読か〜ええやんかと、iPad miniを出した。漱石作品がいろいろ入れてある。
『草枕』の好きなところを開いて読んでみた。山の池の周りに咲いている椿の花がぽとんと落ちるさまが、静かで密かで不気味という描写が声に出すと目で読むよりずっと迫ってくるものがある。

そのあとで一人の男が視野に入り、反対側からやってきたのがヒロインの那美さんである。ふたりの所作を見守る画家。男になにか渡した那美さんは画家に気づき道を上ってきた。そしてさっきの男性にお金を渡したという。

ここからは引用
野武士の顔はすぐ消えた。那美さんは呆然として、行く汽車を見送る。その呆然のうちには不思議にも今までかつて見た事のない「憐れ」が一面に浮いている。
「それだ!それだ!それが出れば画になりますよ」と余は那美さんの肩を叩きながら小声に云った。余が胸中の画面はこの咄嗟の際に成就したのである。

デザートは廣井堂の夕霧最中

廣井堂は我が家から15分でいける。だが日常的に通らない道にあり、スーパーの帰りにちょっと曲がればいいのにすっかり忘れている。たまに廣井堂の和菓子を食べたいなと思うがすぐに忘れる。戦中・戦後に、母親が「廣井堂の夕霧最中が食べたい」といっていたのをよく思い出す。

今日は銀行に用事があって出かけるのに、車椅子の運転手が道順を勘違いして廣井堂の前を通った。それをきっかけに、帰りに夕霧最中を買って帰ろうといって用事をすませ、帰りに忘れずに寄って最中とどら焼きを2個ずつ買った。
おやつにどら焼き、晩ご飯のデザートに最中を食べて、まんぞく、まんぞく。

秋になったら栗蒸し羊羹を買って食べよう。

海行かば 水漬く屍(みづくかばね)(わたしの戦争体験記 58)

新しい元号(令和)発表のときに『万葉集』についての論評をツイッターで知ってちょっと興味を持った。今日図書館で元の意見が出ている本を相方が借りてきたのでその章だけ読んでみた。

東京大学教養学部編『知のフィールドガイド 分断された時代を生きる』(白水社)
III 現代にこだまする歴史
『万葉集』はこれまでどう読まれてきたか、これからどう読まれていくだろうか 品田悦一

難しそうと思ったがそうでもなかった。
わたしは『万葉集』は岩波新書の斎藤茂吉『万葉秀歌』しか読んだことがない。それも大昔に買ってざっと読んだだけだ。好きな歌もあったが忘れてしまった。だから品田さんの文章を読んで、「ああそうなのか」と思うところが多かった。
最後のほうに「うみ行かば」のことが書いてあってびっくりした。元は大伴家持の歌だって。

海行かば 水漬く屍(みづくかばね)
山行かば 草生す屍(むすかばね)
大君(おおきみ)の 辺(へ)にこそ死なめ
かへりみはせじ

山梨の学校で『君が代』の次に歌わされた歌だ。いまでも歌える。兵隊さんのみならず、子供のわたしらまで死ぬことを強制されてるみたいで好きでなかった。本書で品田さんに教えられて子供のときの嫌悪感がわかった。
引用「・・・勇ましい歌は、『万葉集』全体でもごく僅かしかないのにそういう例外的な歌をことさら取り上げ、戦争遂行に利用するという恣意的かつ一面的な扱いがまかり通っていたのである。」

掻いて治した

午後から美容院でくつろいできた。毎日くつろいでばっかりじゃん(笑)。
白髪にもどす髪の対策を相談して、短くカットしてもらった。ボブからショートヘアになって、そのうちに全体が真っ白になる予定。
遅ればせながら入院のお見舞いに果物を持って行ったら、帰りに和洋のお菓子をいっぱいもたせてくれた。わたしらなにをしているんだか(笑)。

昨日、阪急オアシスの冷凍ケース前であちこちしたあと選ぶものがあって、車椅子でじっと止まっていた時間が長かった。「寒いわ、はよ帰ろ」といったときはときすでに遅かったみたい。
帰って暖かいパンツに着替えてご飯を食べた。背中や足が冷えているから気をつけなきゃとお風呂に入って長時間じゃぶじゃぶした。寝る前にストレッチと体操をした。

今朝はいつもどおりに起きたけどどこかしんどい。
美容院から帰っておやつを食べ、ぼちぼち台所の片付けをしていたら背中が痒くなってきた。太ももや膝の裏まで痒い。手を背中に突っ込んで掻きまくりながら悟った。昨日の冷えがこれで消えて、搔くだけ掻けば日常にもどる。
今日の前半は家の中を歩くのもしんどかったのが冷えのせいだとわかって、やれやれ。自分のからだは自分で守らにゃ。

質素な生活、整体院には行く

今日は水曜日で整体院へ行く日。ばたばたと予約時間にかけつけた。わたしは駆けられないから相方が車椅子を駆けて押した(嘘、笑)。

先生に施療してもらいながら、いろいろおしゃべり。
夏は水分をしっかりとるようにとのこと。コーヒーや紅茶は水分ではなくて嗜好品だそうな。日本茶はよいそうだ。我が家はコーヒー、紅茶が大好物なんやけどあかんのか〜 いつも水を用意しておいて飲むように心がけよう。

こっちは東京の友人が遊びにくるとメールがさっき届いたこととか、先日買った『文藝春秋』の村上春樹さんの作品のことなど話しながらうとうと。ああ極楽。若い時からいいトシまで長いこと働いたからいま極楽させてもらってもいいよね、といいわけ。
食べ物質素、着るもの質素、本だけは読みたいのを買っている。

古い友人からワインがとどいた

今日は夫の誕生日、古い友人のMちゃんからワインとオリーブオイルが届いた。毎年忘れずに東京からプレゼントを送ってくれる。
知り合ったのは40年くらい前で、心斎橋のディスコへ遊びに行ったら、なんかの拍子に視線があって、なんか話をしたんだった。帰りに家はどっち?と尋ねたらうちの前を通って西の方へ行くとわかって、一緒にタクシーで帰った。それからはうちへ来るし、こっちも彼女の部屋に行くし、毎日のように行き来していた。

ハタチと40過ぎの遊び人が出会って、それに夫が加わって、最強の3人組が出来上がり80年代の夜の大阪を楽しんだ。パンク・ニューウェーブのライブにいっしょに行き、けっこう有名になっていたっけ。空手を学ぶグループと知り合っていっしょに空手の道場に行ったこともある。おかしな3人組だった。

Mちゃんは東京へ行ってから結婚して、毎年なにかプレゼントを送ってくれる。うちはもらいっぱなしでお礼の電話をするだけ。今年はハガキの礼状を出しただけだが、夫はゆっくり手紙を書くといっている。

ハタチと40過ぎが知り合ってから40年経って、いまや60と80過ぎでっせ。こうなったらどっちも立派な高齢者だ。

ヘロン・カーヴィック『ミス・シートンは事件を描く』

一回読んでからまた二回目を読んだ。おもしろい。笑わせてくれる。
ミス・シートンが主役のシリーズ1冊目『村で噂のミス・シートン』は、美術教師のミス・シートンが遺産でもらった田舎の家に行く前にロンドンでぶつかった事件からはじまり、田舎に着くとまたまた事件。田舎の人たちがおもろく笑わせてくれた。思いつきで書いたようだけど、うまく考えて決着をつけた作品だった。ブラックユーモアもただよっている。

ミス・シートンは自分が実際に見たことを絵に描く。警察官たちは事件に遭遇したミス・シートンに犯人の顔を描いてもらい、捜査におおいに役立てた。今回は絵の代金の小切手を郵送してくれたので、ミス・シートンはそれを銀行へ預けに行って悪い出納係と出くわし連れ去られる。

今回もとぼけた味わいのミス・シートン、村のナイト医師と娘のアン、女性新聞記者のメルが大活躍するのも楽しかった。先日、映画『バガニーニ』を見たとき、ロンドンの女性記者が取材にきていて派手に元気にふるまってた。メルもようやっているがこれってイギリスの女性新聞記者の伝統的スタイルなのかな。

事件は一方で連続子供殺人事件、もう一方で銀行の出納係が横領し変装して別人になりすまし逃亡する事件が発生。ミス・シートンは学校の子供たちの似顔絵を依頼されるが、学校に行かず家にいる一人の少年の顔だけは描けないという。あの顔は子供ではない。

クライマックスの戦闘が楽しかった。メルの武器は長いひものついたトートバッグ。家を出るときバッグにドアストッパーを投げ込んで武器になるかゆらゆら試してみて、これはいけると駆け出した。ミス・シートンには傘がある。
(山本やよい訳 原書房 コージーブックス 880円+税)

甲州弁をしゃべってみた

山梨県で暮らしたのは国民学校(小学校)の4年生のときに叔母の家に疎開した2年間だけである。わたしは5歳のときに東京から大阪に引っ越し、東京弁から苦労して大阪弁を使えるようになった。4年生の1学期まではちゃきちゃきの大阪っ子だった。それが夜行列車に乗って山梨県へ着いたら異邦人(笑)。関西からの疎開者は少なかったので珍しがられた。その上に国語の時間に教科書を読むと、大阪に行く前の東京暮らしが役に立って標準語なのである。先生に褒められて国語の時間には今日勉強するところはわたしが朗読することになった。
そんなことで目立つようにもなったけどふだんは甲州弁を使うようになっていた。「いいじゃん」「そうけ」「◯◯づら」なんて。

今日、雑誌『クロワッサン』を買って読んでいたら「もの忘れは、治せる」というページがあった。そのひとつ、椅子に座って本を音読するのがいいらしい。なるほどなあ。iPhoneに入れてある漱石作品の中からと思ったのだが、そうそう、こんなときに甲州弁を使ってみよう。手元に深沢七郎『甲州子守唄』がある。そこで開いたページを読んでみた。甲州弁の会話がある。やってみよ。
ところがですね、読むと言葉は甲州弁なんやけど、わたしの読み方が関西弁なのである。えっ、とびっくり。あきまへんわ。どうにもならんわ。

さては花粉か、暑いのに鼻水

今年の春はなかなか暖かくならなくて、桜の花は咲いたものの散るのが遅かった。その後も朝夕寒い日が多かったが先週の終わり頃からようよう暑くなってきた。今日は夏並みに暑いと予報でいってたが、うちは昔から冬が寒くて夏はマシなのでそう暑いとは感じなかった。家の中の板敷きの部屋にいる限りは。

今日は午後の3時ごろに洗濯して干したんだけど、ベランダに直射日光がきびしくあたってクラクラした。暑さと明るさで倒れそうといってもウソでない。あわてて壁に手をついた。なんせ、腰と膝に弱点を抱えているのでね。
そんなこんなでしっかりせにゃと思う初夏。

暑くても鼻水が出るというのはなぜだろう。さっきからテッシュペーパーのお世話になっている。だいたいアレルギー症で鼻水が出やすい体質なんだけど、もしかしたら花粉症が遅ればせにやってきたのかも。早くから くしゃみ鼻水でなんぎしたが、みんなが騒いでいるころはころっと忘れていた。いまのは風邪ひきっぽくないから、わたしに合った花粉が飛んでいるのかも。なんじゃもんじゃとか(笑)。