物語の力

読みかけで置いてある新刊本がたくさんあるのにiPad miniを出して「ジェーン・エア」(シャーロット・ブロンテ)をまず拾い読みし、「秘密の花園」(フランシス・ホジソン・バーネット)の花園シーンを読み、つぎに文庫本で「抱擁」(A・S・バイアット)を読む。読むページはだいたい決まっている。何度読んでも気持ちが落ち着くのに変わりはない。
物語はわたしには精神安定剤みたいなもの。眠れなかったりするほどの悩みごとがそんなにあるわけではないが、なんとなく先のことが気になってユーウツになったり、お金の心配でどないしょと思うことがたまーにある。そんなときは物語に逃げるのがいちばん。主人公たちはそれぞれの悩みを抱えながら妥協せずに生きている。本を読んで励まされ、この苦境どうにかなるやろと思わすのが物語の力だ。
「秘密の花園」を検索して映画の写真を眺めている。花園のシーンを見始めると飽きない。コーヒーカップを手にしていつまでも眺めている。