関西翻訳ミステリ読書会で感じたこと

会場が西梅田の大阪駅前第2ビルなのでシャーロック・ホームズで夕ご飯を食べてから行った。
今日の課題書は昨日の日記に書いたロバート・B・パーカーの「初秋」だった。主催者のKさんがこの本が大好きでずっと前からやりたかったんだって。先日お会いしたときに話したので、最初の3冊を持っていった。「ゴッドウルフの行方」(ハヤカワポケミス)「誘拐」「失投」(2冊とも立風書房)で、どれも汚れていて外れているページもある。昨日書いたけど33年前の本だから。
みなさんの手を一周したがどなたも初見だったので持って行ってよかった。
読書家の集まりだから鋭い指摘があって、そうなのかとうなづいたり、言葉にならないけどちょっと違うなというところもあった。
一人ぐらいはスペンサー大好きな人がいるかと思ったらいなかった。ほんまに時代は変わってしもたんやな。

いろんなことをしゃべったのだが、あの時代の空気を伝えるのは無理だ。
帰りの地下鉄で思い出したんだけど「初秋」が出たころ、つまり33年くらい前のこと、千日前の飲み屋「中野」で、わたしは相方にいかに「初秋」がいかに面白いかをしゃべっていた。そしたら横にいた見知らぬ男性が「僕も読んだところです。ものすごくよかった」と声をかけてきて、1時間くらいスペンサーとスーザンとホーク大好きで盛り上がった。他にも得意先の編集者などロバート・B・パーカーがちょっとインテリぽい人の間で大受けしていた。

われながらいろんなシーンを生きぬいてきたものだが、いまはいまの時代の空気があるのだからそれでいいのだな。老婆心はいらんな。