スコットランドの地図(リーバス警部)

蚊取り線香とかゴキブリホイホイとかうちわとか夏の必需品を物入れから引っ張り出したら、向こう側に地図の箱が見えた。段ボール箱に古い紙の地図がぎしっと詰まっている。
登山に夢中だった20代前半に買った山の地図は整理してしまったから、その後は地図を見るだけのために買ったものだ。スコットランドとアイルランドの料理やイラストの趣味の地図は見るだけで楽しい。タータンチェックの地図もあって捨てがたい。
新聞全紙大のイギリス地図にはあちこちの都市の名前に赤線が引いてある。そのころはイギリスのミステリはドロシー・L・セイヤーズしか読んでなかったから、ミステリのために買ったのではない。イギリス児童文学研究会に所属していたとき読書会のために買ったのかな。友だちがエディンバラ大学に留学したときにエディンバラに線を引いたのかもと、回想がぐるぐるする。

ここ10日間くらい毎日どこかのページを読んでいるイアン・ランキンの「他人の墓の中に立ち」で、エディンバラ警察のリーバス元警部が捜査で北のほうへ行くところを地図で追った。インヴァネス、アバディーン、パースがすぐに見つかった。A9号線はこんなところを通っているのかと思った。昨日はネットでネス湖やらいろいろいってみたから今日は紙の地図で空想をふくらませている。