原節子が最後に出演した映画 稲垣浩監督『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』

何度も書いているが「忠臣蔵」が好きといって笑われたり呆れられたりする。新暦だけど12月14日になると、あっ討ち入りの日やと思う。今夜はよく冷えて都市部でも雪が積もると予想されているので、「忠臣蔵」を見るのにぴったりだ。
相方が出かけたついでにレンタルビデオを借りてきてくれた。うちに大事にしまってあるのは溝口健二監督の「元禄忠臣蔵」で大石内蔵助を河原崎長十郎がやっている。ちょっと荘重すぎるので、今夜はこっち。
「忠臣蔵 花の巻・雪の巻」(1962 東宝 稲垣浩監督)大石内蔵助が八代目松本幸四郎、吉良上野介が八代目市川中車、大石りくが原節子、俵星玄蕃が三船敏郎、吉良邸の隣人に池部良、浅野内匠頭が加山雄三という東宝俳優の豪華キャスト。

物語はわかっているから、エピソードのどれを使っているかなと楽しむ。もともとは講談本を愛読したのからはじまっているから、「徳利の別れ」「するが堪忍」「あしたまたるるその宝船」が好きなのになくて残念。好きな人は不破数右衛門、堀部安兵衛・・・

そんなことより、原節子の最後の出演映画というのにびっくり。ツイッターでも話題になっていたが、姉が「安城家の舞踏会」をテレビで見たといい、原節子はきれいやったねと話していたところ。大石内蔵助の妻りくの上品な美しさにうたれた。その他、なつかしい女優がたくさん出ていて顔や声で思い出すのを楽しんだ。新珠三千代(浮雲太夫)がわからなかったがあとで調べてなるほどだった。