ウディ・アレン監督 ケイト・ブランシェット主演『ブルージャスミン』

昨日はなにが見たいか思いつかなくてこれならいいかと見たんだけど・・・今日になって見たい映画あったやんかと思い出した。ケイト・ブランシェットの『ブルージャスミン』。去年のアカデミー主演女優賞をとった。
始まるとすぐに思い出した。ヴィヴィアン・リーが主人公ブランチを演じたエリア・カザン監督『欲望という名の電車』。妹(キム・ハンター)とその夫スタンリー(マーロン・ブランド)とその同僚ミッチ(カール・マルデン)の舞台劇の映画化。杉村春子がブランチをやった文学座の舞台も同時に思い出した。
狂っていくヒロインの姿を見るのはつらいが、女優にとってはやりがいのある役だろうと思う。ブランチもジャスミンも。

ジャネットという本名をジャスミンに変えて、名前のとおりの美貌と優雅な身のこなしで生きてきたジャスミン。ニューヨークで金持ちと結婚して超豪華な暮らしをしてきたが、夫が逮捕され自殺し彼女はすべてを失う。ともに養女だった妹を頼ってサンフランシスコにやってくる。飛行機に乗ってもファーストクラスに慣れていたからとランクを落とすつもりはさらさらない。とっても上手に奥様ファッションで決めている。

社交生活は得意でも働いたことがないジャスミン。歯医者の受付に就職してそのお金でパソコン教室へ行く。パソコンを覚えてネットで資格を取ってインテリアデザイナーになるつもり。そうはなかなかいかないだろうと思っていると、パーティで知り合った男性と結婚といううまい話になる。だが、身から出たさびでみんなうまくいかず、部屋を飛び出したジャスミンは街のベンチに座り延々と独り言をいう哀れなシーンで終わり。