深作欣二監督『仁義なき戦い』

お盆やし(笑)たまには映画を見ようやと相方が借りてきたDVDの1本目は懐かしき深作欣二監督「仁義なき戦い」。1973年の封切りで見て以来だから40年近く経っているのだが、いろんな場面を覚えていていっしょにセリフを言って楽しんだ。

「明日がないんじゃけ、明日が」と広能昌三(菅原文太)が殺しに出かける前夜の、鯉の入れ墨をした背中で女を抱いているシーン。若杉寛(梅宮辰夫)が逃走用に学生服を着て天ぷら学生と言っているところを警察に踏み込まれ、撃ち合いの末に殺されるシーン。坂井鉄也(松方弘樹)がふと玩具屋に入って見ているところを後ろから射たれるシーン。
刑務所で若杉と広能が兄弟分になるところ、梅宮が出所したいがために狂言で腹を切って文太が看守を呼ぶところもすごい。見ているとどんどん思い出していく。
最後の坂井の葬式で、たいそうな祭壇に広能がピストルをぶっぱなすシーンもすごい。

岩に浪がぶつかる東映映画のタイトルが出たあとに原爆が落とされるシーンがあり、闇市の活気とアメリカ兵の横暴シーンへとフルスピードでつながり、そこにいた広能の向こう見ずの暴力。ほんまにすごい映画だ。