中尊寺もスーパーホットスポットに

うちの猫の花子は19年生きたけど、晩年は夏を過ぎると年ごとに弱っていくのがわかった。わたしはまだそのときは自覚はなかったけど、ここ数年は実感している。夏を過ぎるたび、冬を過ぎるたびとしょっちゅうだが、せっかく生まれてきたのだから毎日を楽しく感じて生きていたい。311以来そういうささやかな願いもかなわないと思うこのごろ。

若いときにひとりで仙台へ行って七夕祭りを見て泊まり(どんなところに泊まったか覚えていない)、翌日に中尊寺へ行った。最寄りの駅から歩いて、両側に大きな木がある道を行くと中尊寺だった。あの道から寺を見たときの荘厳さは何十年も経ったいまも忘れていない。その帰りは普通列車で一晩かかって東京に着いて、それから大阪まで急行で帰った。お金のない旅で時間だけはあった。
「週刊現代」7月16・23日号によると、その中尊寺がスーパーホットスポットにあげられている。金色堂前の植え込みが0.88、住宅地なら避難を考えたほうがよいレベルの線量だという。

福島県南相馬市の緊急時避難準備区域に住む93歳の女性が「私はお墓にひなんします ごめんなさい」と遺書を書いて自殺した。
無農薬キャベツを作っていた農業のかたが自殺し、酪農家のかたが自殺した。ほかにもいらっしゃるだろう。なんともむごい。