シャンナ・スウェンドソン『赤い靴の誘惑』

「(株)魔法製作所」シリーズ第2作で2007年に発行され版を重ねている。おもしろくてたちまち読んでしまった。あと3冊あるのだがここでちょっとお休みして他の本を読むことにする。

ケイティは会社で積極的に仕事して経営者マリーンの信頼も厚い。不祥事があり社内にスパイがいるのではないかという疑いが起こり、彼女が担当者になり張り切る。

デートのための着るものを買いにルームメイトと百貨店に買い物に行くと、まずは靴だとデザイナーブランドの靴売り場へ連れて行かれる。そこにあったのが赤いハイヒールでぴったり合ったが弱気になって買わない。
そこへテキサスから両親が遊びにくるという知らせ。魔法の会社で働いていると言いにくくごまかしつつ、大変な気遣いでもてなす。母の買い物を手伝うのに百貨店に行くと、なぜか母の反対を押し切って赤い靴を買ってしまう。

弁護士のイーサンとランチデートをすると、自分はもっと魔法に近づきたいからと、仕事以外は普通の生活がしたいケイティとの違いを指摘されてふられる。26歳にもなって5年間もベッドの相手がいないとルームメイトに笑われてもしかたないドジなのだ。魔法会社に勧誘してくれたオーウェンとは仕事上で助けあっているが、オーウェンとのやりとりは、今度も「兄」としてだとさびしく思う。
そんな彼女が事件を解決するのに重要な役割を果たす。
【真面目でお人好しだからカモにしやすいと思ったのかもしれないけど、真面目な人というのは人から信頼されるものなの。こっちが向こうを信じていいか迷っているときでさえ、相手はわたしを信じてくれるのよ。】
最後にようやく兄のように接していた男性と愛し合っているのがわかって、よかった。

会社の同僚の失恋対策は「チョコレートのいっき食いと『テルマとルイーズ』の三回連続鑑賞」というのも気に入った。
そして、赤い靴にうきうきと反応してしまった。昔、わたしも赤いハイヒールを持っていた。細い足首がジマンで化粧もしないで足元だけが真っ赤なハイヒール。われながら似合ってた(笑)。
(今泉敦子訳 創元推理文庫 1080円+税)