アネモネは春の色、伊予柑は春の香り

昨日も今日も冷え冷えしてやるせなかった。今年は「お水取りやさかいしゃあないね」という言葉をよく聞く。今日乗ったタクシーの運転手さんもそういってた。「あと10日でお彼岸やからもうちょっとやけどね」とわたしは返事したが、お水取り云々(伝々にあらず)をいうときって大阪人はうれしそう。もうじき春やさかいに。

姉の家に行くと水仙は3本くらい咲いているので終わり。いまは白い花をつけたユキヤナギの細い枝ががみごとだ。これが終わるころレンギョウが咲き出す。地味だけど満開になったらきれいだ。
高村光太郎がレンギョウを好きだったそうで、高村光太郎の命日を連翹忌(れんぎょうき)と呼ぶんだって。
それからツバキ、シダレモモ、ボケ、モクレン、ヤマブキと続く。
シャクナゲ(石楠花)の鉢植えは姉が室生寺で買ってきたもので、植木鉢で毎年濃いピンクの花が咲く。大雨で土が流れて根が現れたときもうダメかと思ったが復活して去年咲いた。今年も残った枝に蕾がついている。わたしが騒いだので姉の家では石楠花は「くみこの花」と呼ばれている。

姉の家からの帰りにスーパーに寄ったら花の売り場にアネモネの花束があった。短く切ってあって本数が多くてほとんどみんな開いている。長いことヒマだったうちのガラスの花瓶に挿した。春の色。いっしょに買った伊予柑からは春の香り。