オードリー・ウェルズ監督・脚本『トスカーナの休日』

今日もばたばたと過ごした。すこし落ち着きたい、心温まる映画が見たい、と思って選んだが、もし大甘の映画だったらどないしょう。解説読んだらなんかよさそう。アメリカのベストセラー小説を女性監督オードリー・ウェルズが監督したもの。ウィスキーとパンとチーズ、オリーブも用意して楽しむ姿勢をとって見た。

作家で厳しい批評で知られるフランシス(ダイアン・レイン)はある日突然夫から離婚を迫られ家を出る。レズビアンの友人パティは妊娠中で取りやめたゲイ仲間とのツアーを譲ってくれる。楽しいイタリア旅行中にフランシスは築300年の家を衝動買いし、イタリア トスカーナに住むことにする。
古い建物の修繕をするのは親切な不動産屋が紹介してくれたポーランド人の労働者一家で、話しているうちに彼らが知識階級出身であることがわかる。
明るく楽観的にふるまっているが、孤独に悩まされる。うまく知り合った男前の男性といい仲になるのにパティがやってきたためにデートを断る。パティの出産を手伝ったりして、日にちが開いたせいで男には他に女性がいるのがわかりサヨナラ。散歩で出会った子猫は連れて帰っている。
失意のフランシスだが、仲を取り持ったポーランドの若者と地元の少女との結婚パーティをわが家の庭で開く。
パーティの場のフランシスのところに若いアメリカ人がやってきて、以前自分が書いた作品をフランシスに辛口批評されたと言う。その的を得た批判のおかげで前に進めたと言った彼と、その後は楽しく暮らすようになった。めでたしめでたし。

いかにもイタリア的な大胆な美貌の女性の存在がフランシスの生き方に影響を与える。
最後のほうでトレビの泉にドレスのまま入って水と戯れるシーンは、フェデリコ・フェリーニ監督の「甘い生活」のアニタ・エクバーグそのまま。フランシスに背中を押されて泉に入って行く紳士はマルチェロ・マストロヤンニそのまま。