友だちがP・D・ジェイムズが書いた「アダムはコーデリアと結婚すべきか?」という文章のコピーを送ってくれた。単行本の大きさで107ページから4ページ分、次のページには他の作家が他のことを書いている。女性ミステリ作家によるエッセイ集なのかな。まあそういうことは後ほど聞いたらわかるからおいといて。
「アダムはコーデリアと結婚すべきか?」というタイトルが気になる。それも作家本人の言葉だから。
いま読んでいる「黒い塔」の冒頭では、アダム・ダルグリッシュは病気で入院していて、最初の予想よりは早く退院できた。入院中に届いた見舞いの花束にとても気に入ったのがあって、メモを見たらコーデリア・グレイ(「女には向かない職業」の女性私立探偵)からのものだった。そのあと個人的な依頼に応えて出かけた海辺で事件があり、本の最後でダルグリッシュはまた入院するはめになる。そのときに他人が聞くと「リア王」のことをうわごとを言っていたそうで、それは「コーデリア」がリア王の娘だから。
まあ、そんなところを読んだものでよけいに気になりだした。
イギリスにもアダムとコーデリアのことを気にするファンがたくさんいるんだとうれしくなった。まだ未読本の中に、二人がロンドンのレストランで食事したりとか、アダムのアパートからテムズ川を眺めたのちベッドに入るとか、そんなシーンがないか待ち望んでいる。きちんとダルグリッシュのシリーズを読んでいればこんなことは20年も前にわかっていることなのに。
ミステリーを読んでいるのやら、ロマンスを読んでいるのやら。