ロマン・ポランスキー監督「ゴーストライター」

ロマン・ポランスキー監督の映画を見るのは久しぶりだ。見た作品をあげると、「水の中のナイフ」(1962)、「ローズマリーの赤ちゃん」(1968)、「マクベス」(1971)、「チャイナタウン」(1974)、「テス」(1979)、「赤い航路」(1992)だけで、好きなのにあまり見ていない。
「ゴーストライター」は2010年の作品でポランスキー80歳のときと知って驚嘆した。

主人公ゴーストライター(ユアン・マクレガー)の仕事は有名人が自伝を出すときの代筆者で、元英国首相ラング(ピアーズ・ブロズナン)の自伝代筆の仕事を依頼される。この仕事には前任者がいたのだが自殺したために急遽仕上げを頼まれたので、すぐにラングのいるアメリカ東海岸の孤島に向かう。
大邸宅でラングとその妻、女性秘書等に会い仕事を進めはじめるが、ラングが在任中に戦争捕虜に対しての拷問を支持した疑惑が出てきて島はマスコミ等で大騒ぎになる。
ゴーストライターは前任者が自殺したことに疑いを持ち調べ始める。

主人公はごく当たり前の中年に足を踏み入れたばかりという感じで好感がもてる。だから元首相の妻から好意を持たれるんだけど・・・
普通の人が必死で走ってここまでやったのに、権力側は逃さないでどこまでも追求する。

「水の中のナイフ」と「チャイナタウン」がまた見たくなった。前者は上映会で一度見ただけ、後者は映画館とテレビとレーザーディスクで何十回も見ている。

ゴーストライター (字幕版)