大阪大空襲から75年

1945年の大阪大空襲から75年経つのか。さっき妹から電話があって大空襲のことを知りたくて本を買ったという。小山仁示さんの『大阪大空襲』と聞いて「小山さんご夫婦知ってるがな、昔は奥さんとよく遊んでた」と大声が出た。妹はびっくり。

妹は大阪生まれだけど大阪大空襲を知らない。二番目の姉に背負われて爆撃の中を逃げ惑っていたのも覚えていない。それでも毎年3月になると思い出して電話してくる。今年は本を買ったとうれしそう。本の著者を聞いたら小山仁示さんというので、「ご夫婦とも亡くなったけど友達やったよ」といったらびっくりしていた。若いとき奥さんの節子さんにお世話になった。わたしがボーッとしているとあれこれ世話をやいてくれた。まあ子分のようなものでお二人の結婚式では来客受付をした。でもいつのまにか別々の方向に進んで、お会いすることもなくなった。
節子さんはお子さんを残して早く亡くなられたが、わたしはそのことを知らず、小山さんの講演会で声をかけて何時間か話したときに伝えてくださった。

そのとき以来、小山さんにお会いしていなかったが、新聞で訃報を読んで、わたしの時代の人が減っていくのを実感してさびしくなった。あの講演会のあとのコーヒーが最後だった。